迷いなし

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今日ほど自分の無計画ぶりを恥じた日はない。

土曜で人いっぱいの札幌は大通り公園にて俺がただ一人、
マリアナ海溝ほどじゃないがそれなりに深い自己嫌悪に陥っているという事実に、
この通りすがりのニコヤカな札幌市民たちはつゆほども気づくことすらないだろう。

と、言うのはだ。
そもそも今回の旅には、ある壮大な野望が盛り込まれていたのだ。
それはまさしく、

「行く先々でギターを掻き鳴らしつつ、
自作のTシャツを売りつけながら、
なんと旅費を稼いでしまうぜ!」

と言うものだったのだよ。
いや実際な、去年の秋頃にこのアイデアが閃いた時にはね、
もう夜中で布団に入ってたのに自分の閃きに興奮しまくってついに一睡もできなかったぐらいに素晴らしいアイデアだと思ったわけだよ。

だがな…。
現実は甘くなかったよ。

なんせなんとかなるだろうと思ってロクにTシャツ作りの練習もせずにノコノコ出てきたツケが、もうイキナリ即効でやって来た。
Tシャツ作って売るもなにも、
こんなの売れるわけないだろうが!!と写真を見て自分で爆笑。
しかも「迷いなし」。

ハッハッハ。
これだから人生はやめられないね。

ちなみにもう1つ、
「ギターを掻き鳴らす」ってやつも、
そのうち何か独走性あふれる(原文ママ)オリジナルソングでも浮かぶだろうと思ってたら、今日に至るまでそんなことはまるでなかったぜ!さすが俺!

あーでも、ここ札幌の大通り公園のベンチで朝5時頃寝ころがってたら、おもむろにフレッシュなメロディと歌詞が湧いて出た。こんなのは初めての経験だ。
さっそく飛び起きて適当に合うコードを付けて歌いまくってたところ、
15分後にはハッと正気を取り戻し、
あまりにも歌詞がヒド過ぎることを悟る。
なんかインフルエンザの中学生がうなされながら徹夜で模写した新古今和歌集みたいだった。
しかも昼過ぎたらメロディもすっかり忘れてるし。

いやー、こんな感じでまさに最低な旅の出だしin札幌ではあるが、
もちろん俺はまだ諦めてはいない。
こうなったらもうやるしかないのだ。

全身全霊を傾けてその場で手作りしたあこぎなTシャツを1枚でも売りつけ、
なおかつ魂から絞り上げた毒創性あふれる(原文ママ)オリジナルソングを掻き鳴らしつつ、
日本列島を北から南へ、行きたいとこまで行ってやろうじゃないか。

ここまで書いてしまってふと気づいた。
今回たぶん、今までの旅の中で一番難易度高いわ…。

これぞ、避けることのできない人生の高い壁ッ!!
きっと俺にしか見えないし理解すらできない壁が今、眼前にそびえ立ったわけだ!

…ハハ、どうしよ。