5月21日(金)その2 久しぶり!

グリンダヴィークに19時着!
キャンプ場の前を素通りして、まずはスーパーに!

ぐわっ、閉まってる。
焦りのあまり1回コカしてまで飛ばして来たのに…。

しょうがない。
割高なのは間違いないが、あのガソスタ兼用の店に行くとするか。

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基本的には水を補給したかっただけなのだが、タダで水だけ貰うというわけにもいくまい。
そんなワケで、またしてもヴァレリオが危険視してやまない『あの黒い水』を買ってしまったよ。

でもまぁ、激しく運動した後にたまーに飲むコーラがおいしいのは事実だ。

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ちゃっかり水を補給した後に店を出ると、なぜかお子さま3人と鉢合わせ。

「このスーパーカッコイイ乗り物はユニサイクルって言うんだ。ユニサイクル。どうだい、覚えたかな。」

年端もいかない子どもたちにユニサイクルの魅力を刷り込んでやろうと思ったが、あっさり失敗したようだ。

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キャンプ場に移動。
ここはなんと普通に営業中!
キャンプ場がマトモにオープンしてたのなんて今までで初めてじゃなかろうか。シーズン到来だねぇ。

受付のちょっと可愛い女の子にはちゃんと言ったにも関わらず『国籍:タイ』と記入されてしまったが気にしない。
とにかく全ての装備を乾燥させなくては!!

とりあえず服は干したので、ちょこっとグリンダヴィークの街を散歩しようか。
できたらどこかでビールも手に入ると嬉しいなぁ。

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そこでまたもや、お子さまたちに捕まる。
同じお子さまでもこれぐらい成長すると、ユニサイクルの魅力はほっといても伝わるらしい。
まぁ、こんな機会もそうないだろうから楽しんでくれ。

彼らに店を教えてもらって、首尾よくビールもゲット。
あとはキャンプ場に帰ってグダグダするだけー。

キャンプ場に戻ると、ちょうどレンタカーのカップルが荷物を下ろしているところだった。

イギリスから来たという彼ら。
火を使って調理をしたいがアイスランドで買ったガスがバーナーに適合しないヤツだった、と言うので、
俺のガスバーナーを貸してあげた。
バーナーはあるけどそれ用のガスがないって、俺も4月にあったよなぁ。気持ちはよーくわかるぞ。

ガスを貸してあげた縁で、お返しにスコッチをご馳走になって一緒に飲む。
彼らは短期間の強行スケジュールなので、
噴火中の火山とゴールデンサークルぐらいを見てすぐに帰らないといけないそうだ。
そこで、オススメの場所やルートなどを教え、ついでに簡単なアイスランド語の挨拶も伝授する。

「まさかアイスランドで日本人からアイスランド語を教わるとは思わなかったよ。」

「ハハハ、そうだろうな。
 そういえばイギリスって、噴火の影響をモロに受けてるんじゃなかったっけ?よく来れたね。」

「ここ数日は風向きが変わっているおかげでなんとか飛行機に乗れたんだ。帰りはわからないけどね。」

「なるほど。ちゃんと帰れるかどうかわからないのは俺も同じだ。大丈夫かなぁ。」

どうやら俺と彼らの帰国便は同じ日の似たような時刻らしい。
乗れないとしたら一蓮托生。わりと切実である。

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恒例の試乗会。
おっ、やるなマイク!
かなりイイセンだ!

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そして派手に爆裂。
隣で爆笑するパートナーのアリ。

しかし子どもの頃には乗っていたというだけあって、今までで一番惜しかったな。

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マイクとアリもテントにひっこんだ、22時。
なんだか眠れないので、またしても街を軽く流す。
飲酒運転のおかげで少しフワフワしているので、あの黄色いところに乗るのはやめといた。
疲れ切っていたハズなのに、街に着いてしまえば意外と余力が残っているものだ。
途中で出会ったおじさんの撮影依頼も喜んで引き受けてしまった。

テントに戻り、今度こそ寝る準備に入る。
だがその時、遠くから俺の方に向かってヒゲ面の男が駆け寄って来た。
なんだ!?地元のファンか!?
そう思ったのも一瞬、あ、キミは。…ラッツィか!!

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ハンガリー人のラッツィ。
アイスランドに短期留学している彼とは4月の最初、まだ火山が本格的に噴火する前に、
なんにもない道のまんなかで出会ったのだった。
今や彼は学校を終え、最後の記念にまた自転車でアイスランドを旅しているらしい。

まさか彼とまた会うことがあるとは思わなかった。大した偶然である。
4月に会った後のことをお互いに報告し合い、盛り上がる。
彼は例のニュースを観ていたそうで、テレビで俺を見つけて思わずテレビ放送を動画で撮影したんだと。

ところで、彼の荷物は少ない。今回は長旅というほどではないらしい。

「テントも持ってないようだが、今日はどうやって寝るんだ?」

「フフフ、実はいい部屋を見つけたんだ。」

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そこはいわゆる『どなたでもお使いください』のトイレだろうが!!

やるなコイツ…。まさにツワモノである。
でも実際、今日は寒い。寝袋もなしに眠ることはできないだろう。
グリンダヴィークのキャンプ場はリニューアルされたばかりのようで設備はキレイだし、
その『部屋』の中はとてもあたたかい。むしろ暑い。

でもさすがにそこで寝るのはいろんな意味でどうか…とも思うのだが、
もし俺がテントも寝袋もなかったら同じところに寝てたかも知れないし、ここは何も言うまい。

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よし、俺も寝るぞ。
シートをかぶせる様子をいつのまにかラッツィに撮られていた。

明日はグリンダヴィークの街からすぐ近くにある、ブルーラグーンという天然温泉施設に行くつもりだ。
観光客用のお高い施設だろうとは思うが、この際だから寄ってみるのもいいだろう。
そんな話をラッツィにしていると、

「そういうことなら1つ提案があるんだ。ほら、このクーポンを見てくれ。
 知り合いから貰ったものなんだけど、1人分の料金で2人が入れるって書いてあるよね。
 明日はこれを使って2人でブルーラグーンに突入しないか?」

「おぉっ!素晴らしい提案だよラッツィ!ぜひそれで行かしてくれ!」
 
そういうことで。
明日はラッツィと2人で朝からブルーラグーンに突撃だ!

今日の走行は74キロ。
もしかしたら、アイスランドの全走行距離が2000キロを超えるかも知れない。