道後を制する者は四国を制す。

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店内には、飲み物の自販機と大人向けのゲーム機類、大きな机、
そして、うどん・そばの自販機があった。

なるほど、外に『味自慢』のノボリを掲げていた正体はこれか。どれどれ。
メニューは天うどんか天そばの2種類しかなく、俺は試しに天そば250円をプッシュ。
注意書き通りなら25秒後に、下の取りだし口に天そば完成品が置かれていた。
裏に熟練のおばさんがスタンバってるに違いない、と俺は思った。

味は普通のインスタント風で、それじゃ、どん兵衛とかと一体どこが違うのか?というのが、
俺の中に最後まで残った疑問だった。

そばを食い終わると、広くもない店内を見学。
雨は止みそうもなく、ウェアやズボンは少し濡れているので、しばらくここに居られるのは助かるのだ。

一歩間違えれば映画『トラック野郎』にでも出てきそうな、昭和っぽいトラックステーションである。
たまにしか来ないドライバーの客は、うどんを食うかちょこっとパチスロなどをして、すぐ去って行く。
いちおうUFOキャッチャーも置いてあるが、景品は『四国やくざ戦争』とかのDVDがメインだ。

しかし何にせよ、ここに居る間は雨に当たらずに済む。
機能してるかどうかわからない監視カメラに見せるようにして自販機でココアを買い、
小さな小上がり風になっているスペースでゴロリと寝転がると、ほどなくして眠ってしまった。

ゴソゴソする物音で目覚めると、0時過ぎ。
管理人らしきおじさんが、店内のゴミを片付けている。

「あ、もう閉めますか。」

「いや、ここは24時間営業だから。寝てていいよ。」

ありがたい。本当に。

彼に一輪車旅の話を少しすると、最近は寒かったからねぇ、と言って、室内の暖房をつけてくれた。
おかげで、小上がりの上で寝袋にくるまりつつ、久々に雨や寒さに悩む必要のない夜を過ごせている。
何気なく入った古ぼけた店が、こんなにも温かい寝床になってくれるとは。感謝だ。

ところで、「学生さん?」とは、やっぱり聞かれた。
放送大学の通信講座にでも入学するかな。

本日の移動距離は46キロ。
よし、明日は札幌だ。

電気が確保できてないので、掲示板などの返事はもうちょい待ってほしい。