東京!新宿!!!!

神保町にて大将さんと別れ、再び重い装備を担ぐ。
これから田内さんオススメの変わったうどん屋、その名も『JAZZ KEIRIN』に向け、
西に10キロほど離れた下高井戸を目指すのである。

しかし…。

以前からブログで仲良くしてもらっているGo_Go_Wheelsさんという人が、
神保町から下高井戸までの途中のどこかで俺に会いにきてくれるかも知れないとのこと。

実は彼のブログ、おもしろくて好きなのである。
一輪車のディープな話題があるのはもちろん、いろんなモノを工作機械や溶接を駆使して造り上げてしまうのがすごい。
何かを創り出せる、イメージをカタチにしてしまえる人ってのに俺は魅力を感じるようだ。

それにしても、クルマで来るとのことだが、この混雑しまくった東京でどうやって会うのだろうね。
一応こまめに現在地をメールしつつ、神保町から九段下、四ツ谷と進む。
いやいいね、聞いたことだけはあるカッコよさげな東京の地名をポンポン使えるってのは。

いつのまにか雨は止み、また人が待っているということもあって、ここはユニに乗ってサッサカ進みたいところである。
しかしこの人の群れは…。そうか、そろそろ帰宅ラッシュの時間か。

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これぐらいならなんとか走れる。
しかしすぐに信号に捕まり、

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この状態だ。
アホか!こんなん乗れるか!

ここでWheelsさんから連絡、新宿駅前で落ち合いましょうとのこと。
よっし、ならばやはり乗る!

四ツ谷から新宿へと向かう歩道上、人を縫ってとにかく走る。
歩道がわりと広いのが救いとは言え、人の数はハンパではない。
あちこちからいろんなベクトルで向かってくる人間たちの動きは、さながら沸騰した水の中の分子の動きを思わせる。
普段ならあっさり下りて押しているところで、これはさすがに緊張する。

新宿駅まであと数キロまで来て、いよいよユニサイクリングは断念。
あれ、そういえば新宿駅前って、どこに行けばいいのかな。
うーん、あ、そうか。
俺の記憶からして、新宿駅前といえば、やはりアルタ前でしょう!!

そして、人人人に苦労しつつアルタ前までやって来た俺。
夕刻なのでピカピカライトを点けていたせいもあって相当目立っていたようだが、
それでも誰も話しかけてはこない、無尽蔵な新宿の民。いいねー。

Wheelsさんとの連絡がうまくいかない。
クルマを新宿駅近くのパーキングにでも停めてくるのだろうと思っていたが、違うのかな?
事故でもおきてなければいいが…。
アルタ横の商店街入り口で、個室ビデオ屋の兄ちゃんの嗄れきった声を聞きながらジッと待っていると…。

いきなり一輪車を持った人が現れた!!

おぉっ、なんだかわからんが、Wheelsさんであることだけはわかる。
顔は初めて見るのになぜかイメージどおり、そして何よりその一輪車。デカッ!!

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とりあえずノリで記念撮影。アルタ万歳。今日、一輪車を掲げるポーズを習得したね。
いやそんなことより、Wheelsさんのユニサイクルですよ。
俺のは24インチ、彼のは驚きの36インチ。
ブログの写真で見るよりよっぽどデカッ!!

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都庁を前に、意味なく威張る。
このへんは全てWheelsさん撮影。

あまりにも人が多すぎるので、少し人のいないところに移動して一輪車にでも乗りましょう、なんてノリで歩き出した2人。
結局そのまま、延々と並んで歩く。これぞユニサイクルプッシャーズ。

彼はクルマで新宿まで来たのかと思っていたらそうではなく、
俺が下高井戸を目指していると知ってクルマを下高井戸に置き、なんとそこから新宿まで36インチで走ってきたのだという。
一輪車に乗らない人にはわかってもらえにくいと思うが、
俺の24インチより彼の36インチのほうが、普通に漕いでも平均スピードはかなり速い。
じゃあ36インチのほうがラクじゃないかと言えば話はそう簡単ではなく、
ホイールが大きくなると一回転が重くなるので、方向を変えたり止まったりなどの細かい操作が格段に難しくなるのだ。
何もないアイスランドならともかく、まさかそんな36インチで東京の雑踏を抜けてきたとは…。
今の俺にはとてもできない芸当だ。

やがてすっかり暗くなったこともあり、もうまったく一輪車に乗らず、完全に並んで甲州街道を歩く我々。
何より話が楽しいのである。
そもそも一輪車の話題で盛り上がれる人なんていうのがメッタにいないわけであるが、
彼の知識や経験に基づいたユニサイクル話はとても興味深く、本当に初対面とは思えないほど話が広がる。
これまで抱いていた疑問や悩みなどがかなり解決されたので、この成果は旅の途中からでもグングン反映されることと思う。

それでもやはり、それぞれ特殊な方向性に行ってしまっている2人。
「こんな重くてデカくて車高の高い36インチで東京なんか走れないですよ!」と言うと、
「全然そんなことない、行けるよー。」と言われ。
15キロのザックを背負ってみた彼が「こんなモン背負って一輪車なんか乗れない!」と言うと、
「いや、これが意外と行けるんですよ。」と言う。

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10キロ弱は歩いたハズだが、話に夢中になっていたせいで、新宿から下高井戸はワープしたかのようだ。
時間感覚だけならともかく、疲れもないというところがすごい。これは重要な発見かも。

ここで、噂のうどん屋『JAZZ KEIRIN』の場所を確認。
どうやら近くらしい。

よし、じゃあ行きましょうか、JAZZ KEIRIN。