ビキビキじゃないか

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沼津から田子の浦へと続く、海岸沿いの爽やかなサイクリングロードは今日、風が吹き狂っていた。

海からの横風、しかも向かい風寄り。
歩いて押してなお一輪車が蛇行するという珍現象が頻繁に観察され、とても乗る気にならない。
これでも昨夜は風が凪いでいて、真っ暗な中、ライトの淡い光だけを頼りにわりと走れたものだったが。
しょうがないので、風がまだしも直撃しない岸壁の裏あたりを地味に伸びる細いコンクリの道を、地味に走ってみたりする。

キツいと思ったところがさほどでもなく、ラクできると思っていたらとんでもないことに。
そんなことは旅ではよくある。確かアイスランドでも同じことを考えた。
思わぬトラブル。意外な出会い。
いずれにせよ、この先が読めないというところに、人が旅に誘われる大事な理由のひとつが隠されているように思う。

でもなぁ。そんなことより…。

太ももの筋肉が痛い。
おもいっきり、筋肉痛である。
これは間違いなく昨日の箱根越えの最終生産物ではあるが、では上りの5時間と下りの2時間、どちらの影響が強いのか。
これは、下りだと思う。

汗をダランダラン流しながら一歩ずつ踏みしめて進んだ上りより、ほとんど一気にノリノリで走った下りのほうが、後に響いてしまうとは。
これでもブレーキをハードに使いまくって加速をうまくセーブしていたつもりだったんだが、知らないうちにかなり、太ももの筋肉を酷使していたんだな。

一輪車に乗ってて太ももがこれほど筋肉痛になったのは初めてかもしれない。
翌日に筋肉痛がくるなんて俺も若いなぁー、なんて感心している場合ではないのだ。
やるな箱根、予想よりは簡単に俺を通してくれたと思ったら、ちゃっかりと粋な置き土産を。
ひょっとして、俺のことが好きなのか。

今日は曇りで風が強いので、暑さに参るということはない。
そのかわりに、強烈な向かい風と、筋肉痛である。
かといって進まないわけにもいかない。
サイクリングロードと県道を行ったり来たりしながら、ジリジリと歩く。
歩くばかりでは飽きるし疲れるのでスキを見て我がマウンテンユニサイクルに飛び乗ると、両太ももにビキッと痛みが!
そのまま走れないこともないが、どうにも押さえが効かず、いつもならなんでもない段差にひっかかって落車してしまう。
これは意外とキテるな…。

集中力のないまま歩いているうちに、いつのまにか沼津市から富士市に入っていた。
せっかく富士市に来たというのに、今日は富士山が隠れて見えない。
悪天候でスカイツリーが見えなかった時なんかよりも失望度は8割増である。

やれやれ。
今日は脚が使い物にならないが、それでも少しは進みたい。
何かいい目標は…と考えつつ便利なGoogleマップを見ていたら、なんとわりと近くに道の駅が。
道の駅・富士。そうか、確か1号線上にそんなのがあったな。屋上が富士山の展望台になっているところだ。
これを1日の目標にするにはちょっと近すぎる気もするが、この際だから休養のつもりでここを目指そう。

そんなわけで、今は富士の道の駅だ。
来た時は雲に隠れていた富士山が、昼寝して起きたら、うっすらとだが見えていた。
喜んで写真を撮るべく再び屋上に上がったのは言うまでもない。

筋肉痛は明日には治っているだろうか。
小樽でタコカレさんがエアーサロンパスをくれたのを思いだし、引っ張り出して両脚に吹きつけてみる。
うぉー、懐かしい、部活の匂いだ。
しかも結構カーッと効いてくるな。あのマムシグロンを彷彿とさせるってのはどうでもいいんだが。

今夜は久々の道の駅泊で時間に余裕もあるので、
食堂にてラーメンセット600円を食うという贅沢なことする。
これには、ラーメンも食べたかったが食堂の冷水をひたすら飲みたかったというサブ理由があって、
これは人力旅に特有の身体事情なのかもしれない。
そうはいっても20キロしか進んでないけどな、今日は。

あいててて、今ベンチに寝転がってブログを書いてるんだが、脚を動かすと痛いんだこれが。
まぁ、この先にこれといって急ぐ理由はないし、天気予報もそんなに悪いことは言ってない。
微速前進で行くとしますよ。