幕間のソロ

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旅日記を書けないままに、ただ時間が過ぎてゆく。
静岡県の最西端、潮見坂の道の駅。

昨夜はブログも書けずに寝てしまった。そして、今も書けない。
こういう時はもう、待つしかないのかな。
道の駅の隅っこのベンチで、海を見ながら寝たり起きたり。
見ようによっては、こんな優雅な一時もそうないよな。

天気はいい。それが余計に、時間をムダにしているような気がする。先に進みたいのだが。
とはいえ、さほど急ぐ用事などはないのだ。
だが、常にどこかで、気は焦っている。
旅に満ち足りてずっと続けていたい自分と、早く終わらせて安心したい自分とがいる。
旅日記は結局、16時を過ぎてようやく書き上がった。

この時間ならもう、移動することもない。
このままこの居心地のいい場所に連泊し、明日朝早くから活動を始めるのが合理的だろう。
しかし、俺の脳神経ネットワークは、そういう風には合理的にできていないのだ。
よし、あえてこんな時間から出発!

潮見坂は、東海道を西から来た旅人が、初めて太平洋と出会う場所であると言う。
短いが急な坂を登って、少し振り返ってみる。

峠の途中から、愛知県豊橋市に変わった。
静岡県、えらい長く滞在したような気がする。
いろいろあって5泊だから、実際に長かったんだな。さらばだ!

今日は朝から夕方までずっと道の駅でゴロゴロしていただけあって、体力は充分。
箱根で太ももの筋肉を痛めた時、これは一回り大きくなって帰ってくるのを待つしかないと書いたが、本当に大きく強くなって帰ってきたものだ。
一回転のトルクが、太くたくましい。
箱根の下りで痛めたハズなのに、上りの登坂能力がアップしたように感じるのがまたおもしろい。
いやぁ、これが新生キケンジモモかぁ。あの子が立派になって…。

ハッ、そうかこれが、『かわいい子には旅をさせろ』ってヤツなんだな。(異議ナシ!)

愛知県に入って間もなく。
まだ少しカントリー風味な道を走っていたら、前方に停まったクルマから女性が歩いてきて、水のペットボトルを渡してくれた。
おっ、やった。
ちょっとハッとするほどの南国風メガネ美女であったが、記念撮影はやんわりと断られてしまった。
フッ…俺の記憶の中で生き続けてください。
ちなみに、思い出の女性像というものは、時がたつにつれて加速度的に美化されるものである。

ハッ、これがひょっとして、『逃がした魚は大きい』ってヤツなのでは。(異議ナシ!)

道が完全に豊橋市街に入ると、そこはもうすっかり工業地帯だ。
18時前の国道1号線は、帰宅ラッシュで久々に見る渋滞の列である。
信号が青なのに進まないというのが哀れだ。一輪車のほうがまだ早いんじゃないか。
こうなるのがわかっていてなお、クルマを使わなければならないとはなぁ。
峠ひとつ越えて愛知に来ただけで、街の雰囲気も随分と変わるものだ。

今日の昼間はかなり暑かったようで、すっかり夜になってもまだ涼しくならない。
夕方まで道の駅で休んでいたのは、案外と正解だったのかもしれない。
豊橋市から隣でまぎらわしい名前の豊川市へと移動した22時、
眠くなったので街中の適当なところで横になっていたら、パラパラと雨が降ってきた。
こういう時の行動だけは我ながら素早く、速やかに雨の当たらない軒先を探して移動。
そこでそのまま寝てしまう。
走行距離、16時過ぎに出発したわりには、30キロ。

今は4時半か。
雨もやんだようだし、怪しまれないうちにそろそろ出ようか。
まったく、蚊がうるさい季節になり、うるさい地域に来てしまったものだ。
あ、うるさいと言えば、昨夜は暴走族が走ってたな。
あの種がまだ地球上に現存するとは知らなかった。
さすがは愛知、異国情緒にあふれている。