三重ないものが

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三重県の旅。桑名市からスタート。

国道1号線を走り始めて間もなく、道沿いに立って俺を待ち構えている人が。
クルマで走行中に激走一輪車をみつけ、先回りしたパターンらしい。
メモを取りながら色々と質問してくるのでそんなのどうするんだろうと思ったら、会社のブログに書くとのこと。
なるほど、時代やねぇ。人のことは言えないが。
アンビエントホーム桑名という会社の社長さんである。
こういう時、名刺って便利だな。

バイパスがらみで脇道に入り、うっかり国道をはずれる。よくあることだ。
1号線に復帰すべく田舎道を歩いていると、背後からトラックでにじり寄ってきたガテン系のおじさんが話しかけてくる。
ユニサイクルツーリストに出会った人の3割ぐらいは、この謎の男に何か役に立ちそうなものを持たせてやりたいと考えるものらしい。
彼は車内をかきまわしたあげく、飲みかけのペットボトルの水と、男梅という酸っぱい飴をくれるのであった。
うーむ、おじさんの熱い気持ちがジクジクと伝わってくるな。
しかし男梅、この旅でもらうの3回目。隠れたヒット商品なのだろうか。

その後の1号線沿いで、おじさんに教わった日永の名水という湧水をみつける。
天然水の味わいもそこそこに、とにかく水を飲み、手と顔を冷やす。
元々それほど汗かきでもないハズだが、この暑さではさすがに汗が止まらない。
これまで数年間は北海道でクールに過ごしていたので、急にハイレベルな発汗指令が出されて俺のカラダも泡を食っているに違いない。

三重県の人々も愛知県と同様、わりと気軽に話しかけてくれるのだ。
しかしおもしろいことに、三重県民の話し方は、ほとんど関西弁である。
すぐ近くにある名古屋人の名古屋弁とは明らかに違う。
なんでまたこんなことになるのだろう。
出身が神戸の俺としては、急に地元に近づいたような、懐かしい感覚を覚えてしまう。

流れ落ちる汗で、今やユニサイクリング中の視界を遮られるほどだ。
5分も走れば汗だくで、日陰で15分は休まないと汗がひかない。
飲み物の消費量は過去最高クラスだ。水ならいくらでも入る。
そんな中、上り坂を歩いて進んでいると、はるか後方の路肩にデカいトラックが停車するのが見えた。
また変わったところに停めるもんだなぁと思っていたら、下りてきた
作業員風の男性がこちらに向かって走って来る。
しかも、「キケンジさーん。」と呼ぶ。
え、なな何、どなたですか!?

彼は2007年頃にバイクで北海道を訪れ、俺も縁のある美瑛のライダーハウスGOに泊まったことがあるという。
残念ながらすぐにピンとはこないのだが、自分のページをじっくりと調べればおそらく出てくるだろう。
今度ネットカフェに行くのが楽しみだ。
そしてそんな彼が、今も俺のブログを見ていてくれて、
仕事の途中に偶然俺を見かけて声をかけてくれたというのがまた、嬉しいじゃないか。
それだけではない。
彼はなんと、今年の夏にはサハリンツーリングを計画中だという。
しかもサハリンのみならず、ロシア本土にも足を伸ばすとか。
これは羨ましい!
彼は俺と違って立派な職業に就いている。
海外ツーリングを実現させるには、綿密な計画と調整、そして大きな決意が必要だったことと思う。これは素晴らしいことだ。
ぜひ、旅を楽しんでいただきたい。

彼と、陽気な同僚の方の声援を受けながら、
ともかく俺は、前へと進む。