ひとり、残らず。

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地に足の着いた町・下松でのアーバン野宿は、悪くなかった。
ポイント選定の勝利だな。駐輪場だが。

朝7時前ではまだ薄暗い感じ。
そして二重寝袋を抜け出すと冷える。
調べたら、明後日が冬至なんだな。
冬だよ、冬。

歩き始めてすぐに見つけたマクドナルドで充電&ぬくもり休憩。
たしかTシャツ旅の時にも書いたが、マクドはなかなかいいんだ。
最近は24時間営業のところが多く、
新しめの店舗は充電用のコンセントを提供してくれるし、
しかも冬は店内が暖かい。
なんて好条件!!
今回のような旅の場合、非常に利用価値が高いと言える。

コンビニやスーパーもよくお世話になるが、あまり長居はできないしな。
実は今もマクドで旅日記を書いていたりする。
ビバマクド。
マックとは言いたくない。

山口県の旅は、
下松市から隣の周南市、そして徳山を経て、防府市へ。
今日のルートは比較的走りやすく、
ユニサイクリングできる距離と時間が長い。
まあ快調といえるだろう。

とは言え、たまの峠で歩かざるをえないのはどこも同じだ。
今も昔も、険しい峠は人や土地、風土を分ける境界だからな。
やがて近い将来、人工衛星からレーザーかなんかを発射して、
ジャマな峠をフッ飛ばすような時代が来ないとも限らないが。

防府まで来れば、下関はもう100キロ圏内らしい。
そろそろ次の九州が見えてきた。

このあたりの国道2号線はバイパスがメインで、
市街地から離れていて町をかすめないことも多い。
また、歩行者や自転車は基本的に地下道を通って横断する構造にしてあったりして、
クルマの効率的な移動のために特化しているような印象を受ける。

つまり、山口県を素通りして本州と九州を行き来するようなトラックなどに、
思いっきり便宜を図っているような感じなのだ。
また割り切った設計だな。まさに移動区間。
市街地も遠いから騒音もあまり問題にならないだろうし。

そんなわけで、この区間はコンビニが貴重だ。
走れど走れど休憩ポイントがなかなか見つからないんだよ。
おかげであまりムダ金を使わず、しかも速いと来たもんだ。

だが一方では、国道バイパスにおいて、
一輪歩行者があいかわらず日陰者扱いなのは変わらない。
車道と歩道が並走している平和な区間もあれば、
突然怪しい脇道に放り込まれたり、歩道を求めて横断させられたり、
歩道が消滅してどこをどう行けばいいのか途方に暮れたりもする。
クルマなら一直線に快走して何も印象に残らないような道も、
乗り物が変わるだけで、こんなにもアスレチックになる。
どちらが好きかは、場合と、人によるのだろう。

すっかり暗くなったが、小郡まで来た。
もう58キロ走っている。
時間的にまだ進めないこともないが、この先はちょっと何もないので、
このまま気配のいい小郡で寝るのもアリだな。

24時間営業のスーパーで、
あいかわらず外に荷物を置きっぱなしにしてウロウロしていたのだ。
しばらくして戻ってくると、
ユニサイクルが無い…なんてこともないかわりに、
ザックの側に白い菓子パンが置かれている。

…?
誰だろう。
さっき俺と入れ違い気味に自転車で走り去って行った、
塾帰りの高校生風の青年だろうか?

ともかく、差し入れ、なのかな。
ありがたく受け取っておこう。
少し早いクリスマスプレゼントと思いこむのもいい。
誰だか知らない、山口県民からの。

それにしても山下達郎。
きっと来ない来ないと言いつつ、
あまりにも待ち過ぎじゃないのか。