それは 90ゴールド だよ

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夕陽を浴びて黄金に輝くカブ!
実物はもうちょい汚い。
 
北海道に帰ってきてみたら、バイクがたくさんあった。
カブに100モタにTLMにMD90…。
ちょっと買い物に行く時にも、どれに乗るか迷ってしまう。
 
選択肢は多いほうがいいじゃないかと言う人もいるには違いないが、
俺はどうも性格的に、何事も迷うことなくスパッと決めてしまいたいようだ。
 
そんな折に偶然、もう一部稼動している某工場の労働者から、カブを探してるんだけどというメールが来た。
それじゃあちょっと見てみる?ってことで工場まで乗っていき、即席試乗会&春の大商談会。
で、その日のうちに譲渡決定。
はやっ。
まさかあの慎重な彼が即日で即決するとは思わなかった。
かなりマジでカブが欲しかったんだな。
 
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そんで今日、譲渡してきたよ。
ポスティングバイトでものっっっすごくよく働いてくれたカブ90カスタムだが、距離はまだ13000キロ。
エンジンの調子は非の打ち所がなく、こいつなら自信をもって人に譲ることができる。
 
それにしても納車時、新オーナーの喜びの表情を写真に撮るのをすっかり忘れていたのが悔やまれる。
その時ちょうどお久しぶりの人々がワラワラと出てきたので、つい話しこんでしまったのだ。
 
そんな中の一人に、定年後も嘱託として働きに来ているチョイ悪オヤジがいてね。
 
彼は去年の秋頃、実は欲しいクルマがあるんだーといって某新型高級ワゴン車の名をあげ、
年甲斐もなくそのクルマの良さをアツく語ってくれたものである。
でも値段がかなり高いから、買えるのはもう何年かたってからだな。そう言っていた。
しかし今、よく見たらアナタ、その高級ワゴンに乗ってない!?
 
なんとまぁ、あの高ーーいワゴン車をすでに買ってしまったらしい。
いやぁ買っちまったんだよ、というチョイ悪オヤジの照れ笑いがまた眩しいのだ。
 
「金貯めるのに何年もかかるって言ってたのに、よく買いましたね。」
 
「それがよ。俺もいつ死ぬかわからねぇから、死んじまう前に買っとこうと思ったんだ。」
 
…そうか。死ぬ前に、ね。
 
カブの引渡し後、ヨッシーのクルマに乗って近くのスーパーで買い物をして帰るつもりだったんだが、
 
「だっていつ死ぬかわからないんだぜ!?」
 
という理由で、旭川まで足を伸ばすことに。
 
「いつ死ぬかわからないし!!」
 
という理由で、人生初のナンバーズを200円で買って削ってみたが、ハズレ。
 
そうして勢いこんで旭川までやっては来たが、
 
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結局は新しくできたラーメン屋でラーメンを食って帰ってきただけだった。
 
鉢は小さいが、重いラーメンであった。
身体のオイル交換をしている気分にすらなったぞ。
特にチャーシュー…。やわらかいというか、もはやただの油の塊って言わないか?
 
おそらくラーメンに罪はない。
俺の身体がこのヘビーストロングオイリーなラーメンについていけないだけなのであろう。
 
それでもまぁ、新しくできた店に行かないよりかは、行ってよかったのだ。
そう我々は考えた。
いつ死ぬかわからんのだから。
 
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