7月6日#3 イエルバ・ブエナ

晩メシ食いに行ってくるよと言って部屋を出てきたが、
上半身裸のおっさん二人はキッチンでなかむつまじく料理を作っていた。
まぁ、快く送り出してくれたから俺はそれでかまいません。
 
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ビエハ徘徊、夜の部。
またしてもオビスポ通りからスタート。
他に行くところも思いつかないので。
 
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運河をコンテナ満載の巨大なタンカーが進んでゆく。
あの運河、あれだけの船が通れるほどの幅と深さがあったんだな。
そしてあの大量のコンテナが、物不足と言われていたこのキューバを潤していくわけだ。
 
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夕暮れの海でも見ようと思って海岸に来たら、すでに人がいっぱい。
みんな考えることは同じらしい。
ここでまたエロカップルに挟まれて四面楚歌になるのもイヤなので、サラッと眺めて立ち去ることにする。

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そのうち暗くなってきた。
人の減ったオビスポ通りを行ったり来たりして、まずは売れ残りのパンを買って腹ごしらえ。
 
そして入念な偵察ののち、ついに一軒のバーに狙いを定める。
ここだ。ここしかない。
よし入るぞ!
 
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ここで念願の、モヒートを飲む。
 
モヒートはキューバリブレと並ぶキューバを代表するカクテル。
見ていると、グラスの中で潰したミント(に似てるけど別物らしい草)にラム酒を入れて作るようだ。
モヒートはいつかイアンの店で飲もうと思っていたのにその店が架空の存在だったため、
そりゃあしょうがないと別の良さげなバーを探していたのだ。
 
これを作ってくれたバーテンダーのお姉さんがいい人で、
麗しい身のこなしでモヒートを作ってくれたあと、「おいしい?」なんて聞いてくれる。
うまいよ。
かなり強そうな酒なのに、飲むとスッキリする。
こりゃ飲みすぎ注意だ。
 
3CUCで得たキューバの味。
いいものである。
 
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しかしここでもおもむろに楽器の生演奏が始まる。
これはキューバ音楽、なのかな。
賑やかで…そしてうるさい。俺にはうるさい。
他の店が楽器で騒がしかったのでわざわざ静かそうなバーを選んで入ったのに、ここでもやるのかって感じ。
まぁモヒート1杯飲んですぐ出てきたからいいけどな。
 
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外はもう真っ暗。
カピトリオのイルミネーションが初日の深夜と同じ感じ。
俺の心境はあの頃とはだいぶ違うけど。
 
あたりをぐるーっとまわって、適当な店でコーラの2リットルボトルを2CUC弱で買って帰ってきた。
どうせコーラが高いならデカイのを買ったほうが得だ。
 
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ハバナの夜、っていうとなんだか凄そうだが、
俺はただこうやってアパートの6階でちびちびとコーラを飲んでいるだけである。
近くにそういう店でもあるのか、夜風に乗って賑やかな音楽が聴こえてくるのはそれなりにキューバっぽい。
 
コーラばっかり飲んでいようがキューバっぽくなかろうが、これが俺にとってのハバナの夜。
それは確かなことだ。