6月3日 不調

 
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夜中に少し雨が降ったようだ。
軽量コンパクトがウリのテントなので防水性などは二の次だが、
これまで浸水などもなく、わりとがんばってくれている。
 
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昨日はディナーに呼ばれたりもして暗くなったので適当なところで寝てしまった。
人にみつからず、迷惑をかけないような場所ならばよしとさせてもらおう。
天気がちょっと怪しいようだな。
 
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マーサーベリーハイウェイは、ずっとこんな感じの道のりが続く。
道幅は広いがひたすらのアップダウンで、町やガソスタなどの補給ポイントは少な目だ。
 
もっと進めばパインマウンテンまで行けるかもしれない。
しかし、何かおかしい。
涼しい朝のうちに多少は進んできたものの、今日はなんだか、とてもしんどい。
向かい風のせいもあるとは思うが、どうも様子が変だ。
 
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だめだ、どうしても調子が出ない。
立っているのもだるい。
 
これは、ひょっとすると熱があるかも。
マズイな…。
次の町、ラ・グレーンジで良いモーテルがあれば、今日は早目に寝てしまうほうがいいかもしれない。
 
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ラ・グレーンジのウォルマート。
荷物と一輪車を放置しているように見えるが、一応柱にロックはしている。
ここで働いている黒人の兄ちゃんは人懐っこく、色々と話しかけてくれる。
興味津々な様子がよく伝わってくる綺麗な目だ。
やはり俺は目を見て人間を判断しているらしい。
 
それにしても身体がだるい。
野宿中に身体を冷やしたんだな。
昨夜は寝床の確保が遅れたこともあって汗が乾ききらないまま寝てしまったし、
夜中に寒くて目が覚めたような記憶もある。
服が乾きにくい高湿度と、朝晩の気温差にやられてしまったか。
とりあえず風邪薬を飲んでウォルマートでいくつか元気の出そうな食料も買ってみたが、
こういう行動をしている時点でもういつもの体調ではない。
 
ラ・グレーンジで寝ることだけを目標にここまで50キロ走ってきたのに、
この町でなんと良いモーテルをみつけられない。
完全に事前のリサーチ不足だ。
ここで泊まる予定はなかったからなぁ。
しかもここは市街地なのにアップダウンだらけという、人力旅には最低な町。
重い身体をひきずって坂をのぼり、気楽に乗れ乗れと声をかけてくる連中を無視して、
どうにか町を出てみれば、そこはまた何もないマーサーベリーハイウェイなのだった。
 
はぁ、こうなったらもう14マイル先の次の町、パインマウンテンまで行かねばならないか。
しかしこれからだと着いても夜中。宿に泊まるありがたみのない時間になる。
これはミスった。
ああ、しんどいよ。
 
わずかな希望を持ちつつハイウェイを進み、
交差するフリーウェイの高架を2つくぐったが、モーテルはなし。
町の外でもフリーウェイの出入り口にはモーテルがあったりもするのだが、
こんな時に限ってリーズナブルな宿はみつからない。
休憩しがてらガスステーションの女性にモーテルの場所を聞いてみるがあっさり知らないと言われ、
話しかけてきたサイクリストにもこの先モーテルなんか無いよと言われる。
やはり次の町まで行かねばならないようだ。
 
まぁ、まだ体調も最悪ってわけじゃない。
宿に泊まるのは明日にして、今日は体力を温存する作戦でいくかなぁ。
 
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ガソスタのある小さな集落を出てほどなく、パラパラ雨。
民家の前にある大きな木の下で雨宿りをさせてもらう。
 
さっきのサイクリストはこの先に丘はないと言っていた気がするが、むしろ坂ばっかりの道だ。
細い道、坂ばかりをヨロヨロ歩き、どうにかパインマウンテンの手前3キロぐらいまでやってきた。
もう暗くなりかけている。
道から外れた山路への入口のような場所で今日は寝てしまおう。
ちと不安な場所だが、この際テントの中で横になれればいい。
夜中に多少の雨が降っても森の木々がなんとなく遮ってくれるだろう。
ここはモーテルと違ってネットを使えない分、睡眠に集中できるかもしれないし。
明日こそはゆっくりと休養したいところだ…。
 
今日は、体調が悪いわりには移動74キロ。
走行距離3000キロまであと3キロか。
しかし今はそんなことより、とにかく寝たい。 
風邪か…。