6月15日 中抜き



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アメリカに来てもう2ヶ月になる。

モーテルを出てきて判明したことには、昨夜泊まったこの場所はエリスビルというらしい。
そのエリスビルを出て、次はスタークという町に向かう。
元々はここからずっと南下していくつもりだったのだが、ここでひとつ、寄っておきたい場所ができた。
セント・オーガスティンというところだ。

テネシーで一泊させてもらったフレンチ宅の奥さんアンジェラいわく、
セント・オーガスティンはアメリカでもっとも歴史のある町で、古い町並みも保存されているそうな。
ぜひ行ってみなさいと勧められたけど、遠回りになるんだよな。
どうしたもんかと数日考えて、昨夜になって急に行く気になった。
これまではほとんどストレート、まっしぐらでここまで来た。
最後に少しぐらい寄り道をするのもいい。


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フロリダも3日目になるが、この3日間、ずっと道が走りやすくてよい。
路肩は広いし、アラバマやジョージアで悩まされたガタガタ(クルマ脱線警告用)も、
写真のように白線の上にあったりする。完璧だ。

フロリダ州はアメリカのサイクリストにとって、危険で走りにくいと評判が悪いそうだ。
しかし実際には、意外にも一輪車向きだ。
アップダウンもほとんどないし、暑い以外はこれといって何も問題にならない。
今のところね。
ここから海に出るとまた違うだろうか。

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レイクバトラーという町の手前でどこかに出かける途中の一家に声をかけられ、冷たい水をもらう。

地域の人と会話して交流するのは実にひさしぶりだ。
モーテル伝いの移動だと急ぐ気分になってイベントを避けがちになるようだが、
今日は時間に余裕があるのだ。

子どもたちが妙におめかししているので、
「パーティーにでも行くの?」
と聞いてみたら、
「教会だよ。」
とのこと。
あ、そうか。今日は日曜日だ。
アメリカにいるのをすっかり忘れていた。

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急激に曇って、しっとりと雨。
広い空を眺めていれば、そのうち止むだろうことは想像がつく。

空き地に座り込み、傘をクルクル回してのんびりと待つ。
ほら、すぐに止んだ。
自分が座り込んでいた場所だけクッキリと濡れていない。

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その後、木陰が涼しそうな大木をみつけてディープな昼寝をしていたら、
敷地にピックアップトラックが入って来て目が覚めた。
ここはどうも消防署っぽい施設だったようだ。

日曜出勤ごくろうさまな彼は気さくな人物で、子どものころは一輪車に乗っていたんだという。
よし、それなら。

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口でいろいろ言うより、乗ってもらったほうが早い。
どうでもいいが全体的に妙にコーディネートが揃っている。
結構いいところまでいったところで、建物にサイレンが鳴り響く。

「あれ、火事の合図?」

「うーん、そうじゃないことを祈るよ。」

緊急出動にはならなかったようで、何より。

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今日の気温、そして雲は、実に夏らしい。
もう6月も中盤、そろそろ夏だ。
南国に夏が来る。
常備食ポップタルトがうまい。

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ひさびさにパノラマ撮影をしてみた。
どうってこともない、初夏のフロリダ内陸部の風景。

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スタークの町の入口で、またもや水のペットボトルをもらう。
ちょうどバケットスタートをした直後、降りる気にはならず、走りながら受け取った。
マラソンの給水みたいだ。
会話をして水をもらうのもいいが、こうやって淡々と流れ作業のようにサポートしてもらうのも嬉しい。
なんだか、認められている気になる。

それにしても今日はよく声をかけられるな。
日曜だからか。

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スターク。
フロリダの内陸にポツンとある、古そうな町だ。
ここにはモーテルがいくつかあるはず。

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レッドカーペット・イン。
54ドルで高いが、朝食付き。WIFIの電波が弱い以外は特に文句なし。
ここに決めよう。

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部屋もなかなか綺麗だ。

そしてまたしてもツインベッド。
あまった1つがなんだかもったいないので、ときどき隣のベッドに移動してみたりする。
しかし落ち着かず、すぐ最初の定位置にもどる。
何をやってるんだ俺。

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モーテルのプールもオープン中。
これだけ暑けりゃプール開きもうなずける。
西部を走っていた頃は、まだプールは使えないところばっかりだった。

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近所のガスステーションで買ってきたサラダを食って、あとはダラダラさせてもらおう。

今日の走行距離は52キロと短い。次の町まではちょっと距離がありすぎたからな。
早目に切り上げたぶんゆっくりと休もう。
ああ暑かった。

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おい、はみだしてるぞ。

気になるのは、何人で宿泊しているのかだ。