6月18日 デイトナ・デッドエンド


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デイトナビーチ。

昨夜泊まったオーモンドビーチからは7キロしか離れていないのに、またずいぶんと雰囲気が変わった。

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街だ。こりゃもう都会と言っていい。

おそろしいことに、この辺では35ドル程度の安いモーテルがいくらでもみつかる。
昨日のネットも使えない60ドル宿は一体何だったんだ。
とはいえ、昨日ここまで来て泊まれていた保証はどこにもない。
あれはあれでよかったんだよな。

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デイトナビーチだけにここにもビーチがあったので、とりあえず立ち寄ってみる。

海が驚くほど綺麗という感じでもないが、とにかく広いことは広い。
ここは有名な砂浜らしいので夏には大量の人々が押し寄せるのだろう。

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俺はと言えば、もう大西洋は充分に堪能した。


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おー、雲がもう入道雲っぽくなっているな。

まだ6月なのにすっかりリゾート気分だ。
夕立が来なければいいけど。

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デイトナビーチのセブンイレブンでメシを食う。

ここで手に入ったのが、ホットチョコとカットフルーツの盛り合わせ。
今俺が食べたい最高の組み合わせだ!
うまかったー。

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日本のセブンイレブンはレンガ調の外壁が多いという印象があるが、
ここは一部だけでも本当のレンガ積みのように見える。

どこも一緒である意味洗練された日本のセブンイレブンと比べて、
本家アメリカはダサいというかボロいというか、良く言えば風情のあるところが多いかもしれない。

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アメリカのクルマは、州によっては前側にナンバープレートを付ける義務がない。
だからプレート用のスペースは空いているか、このように自分の好きなモノを勝手に貼っている。
この人は間違いなくハーレーのファットボーイというバイクに乗っているのだろう。

それにしても、前側にプレートを付けないのはなぜなのか。
防犯のためには後ろだけより前後付けたほうが絶対にいいと思うのだが。
それと、こっちはウィンカーの色が赤でもよい。
これがブレーキランプと似ているので非常に紛らわしい。
アメリカといえば安全にはウルサい印象だったが、結構テキトーなんだよなぁ。

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デイトナビーチを脱出すべく、長い橋を渡る。

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このあたりの橋は、船が通るために高くしてあるから上るのが大変だ。

この傾斜を利用してか延々と橋を往復しているおばさまランナーがいて、
細い歩道上で何度もスレ違うのでちょっと気まずい。

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おや、 遠くに大きい施設が見えてきたぞ。

あれは何だ。

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デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ。
有名なモータースポーツのサーキットだ。

チラッとだけ中のコースが見えたけど、バンクの角度がすごい。
遠心力がなければ立っているのも大変なぐらいだろうな。

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まぁユニサイクルツーリストの俺にはレースなんざ関係ないので、
サーキット前のセブンイレブンでまたしてものんびりおやつを食べる。
こっちのヨーグルトはなんだか固く、俺好みのみずみずしい食感のものがなかなかみつからない。

進むのに効率の悪い市街地もこのあたりでようやく終わりだ。
次は20キロぐらい先にあるダランドの町に向けて、さあ走るか。

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デイトナ-ダランド間の、ひたすらまっすぐな道。

路肩を走っていたら、背後でいきなりのスリップ音。
その直後、中型ぐらいのバイクが、
俺のすぐ右側(!)を蛇行しながら抜けて行った。

何かの拍子で車線からはみ出し、路肩を走る俺に気づいて急ブレーキをかけ、
バランスを崩して蛇行したのだろう。
ライダーは若い兄ちゃんのようだった。
思わず日本語で「おい!!!」と怒鳴ったが、彼はどうにか態勢を立て直すとそのまま走り去った。

この細い路肩で互いに接触せずに済んだのは、ただただ幸運だったというだけに過ぎない。
後ろから当たれば俺はフッ飛ばされ、ちょうど左を走っていたトラックに轢かれていたかもしれない。
ここまで来て、これか。
怖い。
後ろから突っ込まれたら気をつけようがない。

事故れば一発だ。
でも今はまだ、生きている。

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ダランド。
ちょっと天気が怪しい。

目の前の店に書いてあるHIBACHIというのは、日本で言う鉄板焼きのこと。
どういうわけかアメリカでは鉄板焼きが火鉢と混同されて広まってしまった。

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距離の看板で、はじめてオーランドの文字を見る。
もうすぐだ。
少し降り始めた雨のなか、道について考える。

これまで何度も道を選んできた。
人の意見を参考にはしても、最後は必ず自分で決める。
後悔したくないからだ。
道の選択には命がかかっている。
大袈裟とは思わない。

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ここでもまた、現地に来てから予定とは若干違うルートに変える。

街を迂回してパスするルートではなく、横切るルートに。

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時間はかかるが、雨が降っている今ならこちらのほうが何かと有利だろう。

こうやって木陰で雨宿りもできるしな。
勢いはないものの、長くしつこく降る雨だ。

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小さな町の賑わいを感じるのもたまにはいい。
午前中のデイトナビーチは暑いわ広いわゴミゴミしてるわでもう疲れた。

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お、やっと雨がやんでくれた。

この状態ならまた一輪車で走れるかな。

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微妙にスッキリしない天気のなか、オレンジシティという町でモーテルをみつける。

その名もオレンジシティ・モーテル。
見た目は綺麗だ。
とりあえず話を聞いてみよう。

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値段は一泊56ドル。
まぁいいだろう。

部屋は俺のモーテル歴の中では初の2階。
ザックと36インチユニが大変重いのですが…。

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室内は至って普通だが良い感じ。WIFIも完備。

しかもこれまでで最高というぐらいのアンテナ感度でまったく申し分なし。
これぐらいネットがバッチリなら、お湯がぬるいことなんてもはやどうでもいい。

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よくわからないが庭のようなものもあるし。

眺めるだけで出ていったりはしないけど。
面倒なので。

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さっそく近くのガソスタで食料を買い込んで、あとは引きこもる。
優雅な時間だ。

今日の走行は61キロ。
昨日ずいぶん気合いを入れて走ったせいか、多少疲れた。

オーランドまではあと33マイル、53キロほどで到着するだろう。
ということは、これが最後のモーテルになるだろうか。
最後がこんなに条件の良い宿でよかった。

今日はバイクに轢かれかけた。
もう少し。
とにかく、無事に。