6月17日 海から海へ


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ほら見てくれ!
ちょっと高いモーテルに泊まると、朝食もちょっと素敵に!
これだけで充分に一食プラスアルファになるな。しめしめ。

さて、いい寝床ほど出発は面倒だ。
でも進まないと進まない。
さあ行くかー、やれやれ。

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自転車事故の象徴である白い自転車。
たまにみかけるが、今度は子ども用だ。

これはつらい。
かわいそうだと思うし、明日は我が身だとも考える。
意味のあるモニュメントだ。

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昨日はあえてセント・オーガスティン市街の手前で宿を取った。
このへんからそろそろ市街かな?
アメリカで最も古い町ってのがどんなものか楽しみだぜ。

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ホンダにトヨタ貼るのやめろよ。

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お、あの鳥居はなんだ?

道をまたぐのは厄介だが、これは要確認だ。

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鮨屋かよ!
しかも11年連続ベスト・スシ屋かよ!!

飲食店の入口が鳥居という発想は日本人にはまず思いつかないだろう。
それでもベスト・スシ。
それがアメリカ。

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セント・オーガスティンをノロノロ移動中。

古い町だと勧められて来てみれば、これが結構な観光地だ。
平日なのに人がいっぱい。
そりゃアメリカで一番古い町なんだから観光地になるのは当然なのだが不覚にもそこまで考えてなかった。

残念ながら、来て早々にヤル気をなくしてしまったよ。
街歩きもそこそこにコッソリ脱出しよう。

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昔の要塞跡。
人がいなけりゃ中に入ってユニサイクリングもアリな物件だが、今は近づく気にもならないな。

見どころの旧市街も人がたくさん歩いているのが見えたのでスルーさせていただきます。
こんな格好で突入したら、
ただでさえテンションの高い観光客の皆さまに何度話しかけられるかわかったもんじゃない。

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おっと、海に出た。

向うに見える大きな跳ね橋を渡る必要がありそうだ。

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海だなぁ。

やっとここまで来たよ。

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橋の頂上付近。

どうせなら次はビーチを拝みたいぜ。

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おっ、ようやく着いたな。ビーチだ。

さっそく遊びに行かせてもらうぜ!

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どりゃあああああーーーーー!!!!

ここまで来たし、もう錆びてもいいし。

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この海は大西洋だ。

太平洋にあるロサンゼルスから約2ヶ月、アメリカを横断して大西洋まで走って来たのだ。

今日は南風。
それはキューバから渡って来る風だろう。

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ビーチでの一時の興奮も落ち着き。
暑い中、さらに南を目指して黙々と進む。

そろそろA1Aという道に接続するな。
フロリダ在住の人が教えてくれた、海沿いを快適に走れる長いルートだ。


延々とビーチが続くのでモーテルはあちこちにあると思う。
適当なところで切り上げよう。

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暑いけどホットドリンク。
最近の定番だ。
個人的に、内臓を冷やすのはよくないと思っている。

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A1Aはこのとおり、歩道やバイクレーンが大体あって、まずまずの整備度。
クルマや歩行者も多いので気は抜けない。
ガスステーションとモーテルチェーン店が延々と続いみたり、何もなくなったり。

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店がないあたりにはチラホラ家がある。
普通に住んでいるのかもしれないが、
どことなく別荘というかコンドミニアムというか、そういう趣のある邸宅が多い。
だってここ、リゾート地だもんなぁ。

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シブいトラックの運ちゃんが水をくれた。
そして拳と拳でガッ!とエールを。

セント・オーガスティン以降、町で遭遇する兄ちゃんたちのウケもよく、しょっちゅう声をかけられる。
ランニングをしてたりチャリンコに乗ってたりする、その辺の普通の兄ちゃんたちだ。
なんだかオクラホマで世話になったヒッピー野郎パーカーを思い出す。
たしかあれはアメリカの真ん中あたりだった。
つくづく横断してきたなぁ。

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コンドミニアム?ってこういうやつ。
高そう。

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そんなコンドミニアムを眺めつつ、路肩で寝ころぶ俺。

このへん、木陰が案外なくて大変なんだよ。

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フラッグラービーチまではわりと順調だった。
しかしこのフラッグラービーチ、人多っ!!
平日なのに海水浴客だらけ。
ギャラリーが多くて走りにくいのなんの。

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このあたりでそろそろモーテルを探すつもりだったが、値段が高い。
普通のボロいモーテルで78ドル!?
げぇー、パス。
もうちょい進もう。

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だんだん日が落ちてきた。ちょっと焦る。
もういくらでもいいやと思って丁度みつけたモーテルに入ってみたら、今度は管理人がいない。
しかもどうやら部屋の空きがないようだ。

モーテルが満室!
そんなの初めて見た!

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ジリジリと焦りつつ、やっとみつけた次のモーテルは、まさかの改装中。
今日を含めて6日間は閉店だそうな。
えーーーーー。

よもや、続けて3軒のモーテルに蹴られるなんて。
こんなに混むの?6月のフロリダのビーチって!
そりゃあ値段も上がるわ。
モーテルなんてたくさんあると思っていたら、かえってみつからないというこの罠。
俺が完全に甘かったよ。

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泊まれるモーテルをみつけられないまま、コンビニ休憩中。

まいったなーこりゃ。

このあたりは空き地というものがほとんどなくて、野宿もしづらいのだ。
こうなるともう、暗くなるのを覚悟で次のオーモンドビーチってとこまで走るしかないか…。

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そうと決めたら行くしかない。
オーモンドビーチを目指して、できるだけ明るいうちに、ただひたすら走る。
こういう時に限って俺は案外速いぜ!

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と思ったところで、おもむろにモーテルを発見。
向うのビルではなくもちろん手前のボロ長屋のことである。
一応VACANCY(空アリ)とは書いているが、でもここ、やってるのか?

怪しみつつも受付に入ってみると、案の定誰もいない。
またか…。
しかし、敷地内を歩いていた客らしきおっちゃんが、どこからか管理人を呼んできてくれた。
やたらと通じない英会話でなんとか交渉。
え、一泊60ドル?しかもネットなし?
ぎええええーーー。

スペックだけを考えればこれまでで最低のコストパフォーマンスだ。
一度は断ってみたが、この先は当分モーテルがないと聞き、結局折れる。
もういい。いいんだ。

モーテルはアメリカにしては狭いが普通の設備だ。
でも素晴らしいのは、すぐ目の前にビーチがあること。

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重い荷物を部屋に置いて、ぼんやりと浜辺にたたずむ。

ああ、なんだか忙しい一日だった。
波の音が気持ちを落ち着かせ、火照りを鎮めてくれる。

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突然、モーテルから女性が大声で呼びかけてくる。
そんなセクシー熟女はトレイシー。
写真が趣味で、俺を撮りたいそうだ。
どうぞー。

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ちょっぴりアートな写真を撮ってくれてどうもありがとう。
自分撮りではこういう写真はなかなか撮れない。
そして、他人から見られている視点というのを感じられておもしろい。

いい機会だからトレイシーに聞いてみる。

「このモーテル、60ドルって高くない?」

「え?この辺では安いほうよ。お隣のビル(ホテル)なんて100ドル以下じゃ絶対泊まれないわ!」

うん、そういうのはハナから論外だ。

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砂浜で遊んで帰ってきたら、一輪車を水洗いしなさいと親切にもこの場所に誘導してくれた。
でもこの人、管理人じゃなくてただの宿泊客らしい。
長逗留しているのだろうか。
とにかくこれで自慢の36インチユニが錆びなくてすむ。

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そしてお客のおっちゃんたち、勢揃い。
彼らとの会話はほのぼのとしてなんだか楽しい。
仕事をリタイアして南国生活を堪能している人々なのだろうか。
笑顔が若々しい。

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普通だが、清潔感はあるこのモーテル。
バスタブはないけど必要十分。
ドアのロックだって、キーを差してひたすらガチャガチャ回していれば、そのうち開くし、閉まる。

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天井ファンがあるのが南国らしい。
でも暑いからってこれをつけたまま寝ると風邪をひく。(パプアニューギニアの教訓)

今日は寝床探しに手こずって86キロも走ってしまった。
この期に及んで走りすぎたぜ。
ともかく、ゆっくり休める場所がみつかってよかったよ。
おやすみだ。