フロリダ免許皆伝


やぁ、ひさしぶり。

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この花なに?

というところで、本日も狂ったように暑いフロリダは華氏100度、つまり摂氏37.7度だ。

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はい、やって来ましたDMV。
DMVは、Department of Motor Vehicles の略だったかな。
覚えにくいんだよ!

さて今日は、この前とは別のDMVにて実技試験をかましに来たよ。
ウチの近所のDMVが、学科試験のみで実技試験を実施していないからこうなった。
一緒なら学科と実技が一日で終わってたかもしれないのに、面倒なことだ。

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おっ、建物の裏にこんな教習所みたいな領域が!
ここが実技試験会場らしい。

同じアメリカ、フロリダ州内でも実技試験は色々で、もちろん路上試験のところもあるようだ。
ウチのエリアは敷地内なんだな。
ラッキーじゃないか簡単そうで。

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それにしても狭いなここ。
小学校の校庭ぐらいしかないぞ。
信号機や坂、S字やクランクなども特になく、ただのオーバルコースとしか言いようがない。

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役所といえば待ち時間、というのはアメリカでも同じ。
本日もたくさんの市民の方々がいらっしゃっていますが、スタッフはいつだってマイペースだ。

まぁ今回は予約してあるんだからなんとかなるだろう。
俺の番はまだまだっぽいので外を散歩する。

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お、ちょうど実技試験中のクルマが!

驚いたことに、試験はこのコースを使って1台ずつやるらしい。
1台ずつ!
なんという非効率的な。そりゃ待たされるわな。

ところで、こうして他人の実技試験をじっくり2回も見ていれば、試験の内容はもうわかってしまった。

3ポイントターン(切り返しのこと)
標識で一時停止
時速20マイルからの急制動
まっすぐバック
コーンで作ったコの字に前から車庫入れ
(仮想)坂道パーキング
最後にひっかけ気味の一時停止

この順番だな。
坂道発進も縦列駐車もないんなら余裕だ。
さあいつでも来い。

で、やがて順番が回って来た。
試験官は陽気なおばさまだ。
最初にババッと喋られてさっぱりわからなかったので、

「すいません!もう少しゆっくりお願いできますか。」

こうお願いするのはいつものことだ。
ここでは聞き取りが難しいところは英文での読み取りも併用してくれるので非常に助かる。

まずはクルマのウィンカーやブレーキランプ、ホーンなどの作動確認

「ブレーキ踏んでー、ライトー、左ウィンカー、右ー、ホーン鳴らしてー」

と来て最後に、

「クーラーよ!暑いからクーラーを全開にするのよ!!」

そこかよ!!

クーラーを怖ろしいぐらいガンガンに効かせて風をぜんぶおばさまに向けたら、やっと出発だ。
俺も緊張していたのだろう。
出発時の左ウィンカーで間違えてワイパーを動かしてしまった!
うわウソ、こんなお約束、最近はほとんどやらなくなってたのに!
しかも咄嗟に戻し方がわからず、試験官のおばさまと一緒にしばらくあたふたして笑われる。

おいおい、こんなんで大丈夫なのか。

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はい、結論から言うとあっさり受かった。

あっさりと言いつつ、30点以上がアウトの減点方式で13点を取ってしまったから、
地味に危なかったかもしれない。
余談だが本日フロリダの戸外でフリースを着ているのは俺だけだという確たる自信と誇りがある。

ちなみに、減点されたのは2ヶ所。
バックの時に最後まで後ろを向いて目視をせず、
ついクセでバックミラー(リアビューミラーという)に切り替えちゃったところ。

あとは、コーンでコの字に作ったパーキングスペースに前から入って駐車する際、
よくわからないがスペースが適切ではなかった、とかそういうの。
これはコーンに当てたわけじゃないから減点は少なかった。

このパーキング用のコの字なんだが、意外に狭くて焦ったよ。
ありゃうっかりデカいクルマで来ちゃった初心者には難しいだろうな。
なんたってアメリカでの実技試験は、
クルマは家族か友達かレンタカーか教習所から借りて来るものだからな。
ピックアップトラックでもスポーツカーでも何でもアリだ。

以下はオマケ。
事前に調べて知っていたとおり、パーキングした時、

「もしここが上り坂だったら、どうやって駐車する?」

と聞かれる。
来たよ来た来た。
対策は練ってあるぜ!

答えは、右側の路肩に縁石があれば、タイヤを左向きにして駐車。
縁石がなければ右向きだ。

理由は、万一駐車中に勝手にブレーキが外れてクルマが動き出した時、
縁石があれば縁石にクルマがブツかって止まるように。
縁石がない場合は、他のクルマの迷惑になるぐらいなら路肩に落ちろ。
そういう意味である。

こんなの日本の教習所では習わなかったような気がするので厄介ではある。
さらに、駐車したのはコーンで作った仮想の上り坂パーキングのため、縁石なんてモノはない。
だから誤解のなきよう、

「もし右に縁石(curb stone)があるとしたら、タイヤを左に向けまーす!」

と宣言しながら曲げておいた。これで完璧。

試験科目はたったこれだけ。
10分ぐらいで終わるので、日本で乗ってた人なら簡単は簡単だ。
何人か、モノッスゴくたどたどしい運転の人もいたからなぁ。
あれでも(たぶん)受かってたんだから、フロリダの実技試験はやっぱり甘々なんだろう。
そりゃ日本のような教習所でみっちりと練習もせず、仮免でちょっと走っていきなり試験だから当然だ。
そんなのと一緒に公道を走るってのも怖いものがある。

ともかく、試験は無事に終了。
普通はその場で免許を貰えるらしいのだが、
俺が外国人だからか知らんが約1週間後に郵送で送られてくるとさ。
いいよ別に。ちゃんとくれるんなら。

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帰り、いきなりの強烈な雨。

南国はこれがあるからなー。
ノーヘル&タンクトップでスクーターに乗ってたオヤジが悲愴な顔をしていたぞ。
実技試験がこんな状況でなくてよかったよ。

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まぁとにかく、勝った。