敗走

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合計2時間眠れたかどうかという手際の悪い野宿を経て、
再び仙台駅前に戻ってきた。

今日はやはり雨。
途中でやむことも期待できないため、
まずは周囲を歩き回って、
Tシャツを売れそうな場所を探す。

だが、これが意外と無いのだ。
昨日Tシャツが売れた商店街は昼間はもちろん普通に店舗が開いていて、
怪しいTシャツ売りが入り込むスキはまるでなさそうだ。
駅前はやろうと思えばやれそうだが、
他にそんなヤツが全くいないので不気味すぎる。
たぶん速攻で駅員かポリスメンが馳せ参じるのではあるまいか。

しかしなぁ、このまま夜まで待つには時間がありすぎる。
ここはダメモト精神を前面に押し出して、
駅の前の、高架橋が屋根になって雨がしのげる場所にて、
果敢なる出店に挑んでみることにした。

今日は雨で地面が濡れてることもあり、
前から試したいと思っていたハンガー吊し型ディスプレイを選択。
とりあえず吊してみたが、
あ、なんかイメージと違う、てあたりですでにイヤな予感がした。

そしていざ商売をはじめてみれば、
これがもう、アッパレなぐらいの食いつきのなさ。
ハンガー吊りシャツを手にとって見てくれるどころか、
俺の存在すら黙殺されているかのようだ。
いい雰囲気だった昨夜とはもう、まったくの別世界である。

自分がいかにポイントをはずした場違いな場所で、
異様なオーラを放出しながら陰気な店を広げてしまったのかということを、
今回ばかりはマザマザと思い知らされてしまったぜ。

書き始めたTシャツを仕上げるまでの2時間弱、
好奇の目で見られるどころか見てすらくれないこの状況は、まさにあの、
針のムシロというヤツで間違いなかった。

あぁ、実に厳しい経験であった。
やはり、夜まで待つしかないようだな。

それまでの間、
明るく楽しく近づきやすい雰囲気づくりについて、
悶々と考えてみるとしよう。

道は険しいぜ!