ぐるりと。

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2ヶ月弱ぶりに帰ってきた青森の街は、
やっぱり閑散としていて俺をホッとさせた。

あの時自分が初めてTシャツを広げた場所を見て、
そりゃあそこじゃ売れんやろ…と深く納得するが、
かといって、他にいい場所を見つけられるわけでもない。
そんな中途半端な自分の成長ぶりである。

今回ふたたび青森に寄ったのは、
旅を初めて間もない頃にこの青森で泊めてもらったリノさんに、
ささやかなブツを渡すためである。

もうこの旅で人の家に泊めてもらうことはないだろうと思うので書くが、
俺がTシャツに絵を描くようになった関東以降、
俺を泊めてくれた人や、
結婚などの特別な転機を迎えた人には、
それぞれオリジナルに描いたTシャツをひそかにプレゼントしてきた。
突発的に泊めてもらった場合には、
Tシャツの在庫の中から俺がコレ!と感じたモノを渡したりした。

それでだ、よく考えたら、
リノさんにだけは何も進呈してなかったわけである。
当時は自分でも自信の持てない字のシャツしか書いてなかったからな。
「チーム倦怠期」とか渡してもしょうがないだろうが。
まったく、知り合いに見せられないようなモノを、
よく売ろうとしていたと思うよ。

金沢でリノさん用に描いたTシャツは、
バイクはスズキ党で、
ライダーハウスにリンゴを送ってくれる人だよな、
という俺の中での彼のシンプルな印象から、
実にこれしかないという感じで生まれた。

ついでに、前に青森で描いてみてどうにもならず、
ムダに日本を一周してまた青森に帰ってきた、
『金魚ねぶた』Tシャツもムリヤリ押し付けてきたぜ…。
俺、グッジョブ!

よし、これで、世話になった人にはたいていお返しができたかな。
細かく考えるとキリがないので、
大体このあたりで納得しておこう。

…考えてみるに、
俺がこうして泊めてもらった家にTシャツを置いて回ってきたのは、
感謝の気持ちってのもなくはないとは思うんだが、
そのほとんどは、
「借りを作りたくない」という、
その程度のイコジな発想でしかないと思うんだ。

でもなぁ、たぶん、
俺を泊めてくれるようなあの人たちは、

「そんなのどうでもいいから、また近くに来たら寄れよ!」

…と、そう言ってくれそうな気がする。

さて、今日は一日中雨らしい。
朝からもう降ってる。

2ヶ月前にも世話になった青森は七戸の道の駅で野宿したけど、
あの時は、走れない夢が走れるようになった!
という劇的なことが起こったりしたのに、
今回はなーんの夢も見なかった。
何があったといえば、
せいぜい激熱のコーヒーを迂闊に口に入れて舌をヤケドしたぐらいだ。

さて、雨の青森で何やるかなー。
やっぱ、絵でも描くしかないねぇー。フハハハハ。