インド式とは何か

うちにはテニス用のボール出しマシンがあるのだが、最近あまり使わないのでテニス仲間のインド人たちに貸し出している。

しかしまたバッテリーがヘタってきたようだ。バッテリーは大体半年ぐらいでダメになってくるのでその都度新しいのを買って交換する必要があるが、今回はインド人たちが自分でバッテリーを買って交換までするそうだ。よしよしそれは楽でいいぞ。

しばらくして、交換が終わったと言ってコートに持ってきた。

よく交換できたなあ。これ意外と箱開けるのがめんどくさ……ん?

何コレ?

げっ、バッテリーむき出しかい!!

バッテリーを外付けハードディスクみたいに外に出すなよ!脱腸か!!

話を聞いてみるに、昨夜インド人2人とイラン人1人の3人がかりでバッテリー交換作業をしてみたところ、どーーーしても箱の開け方がわからなかったので、ついにこのような暴挙に出てしまったようだ。

自信まんまんで俺なら直せる!とか言ってたのにまさかこんな変わり果てた姿で帰ってくるとは…。わからんなら俺を呼ぶか携帯で聞いてくれよ。

主犯の1人、サンジェイ。これでもIT会社を複数所有する金持ちらしい。

このボールマシンは確かにちょっと整備性に難があるとは思っていたが、だからと言ってまさか穴を開けて外にバッテリーを繋ぐとは想像だにしていなかった。もう呆れるよりも爆笑である。

でもこの外付けバッテリーどうするんだろ。移動の際には別々に抱えて歩くのか。一緒にいた台湾人に見せたらやはりまったく理解できない仕上がりなようで苦笑していた。

しかし、もう1人の主犯であるインド人ラメーシュいわく、 

「これがインド人のアイデアだよ!」

とのことなので、まあインドではこのやり方が当たり前なのだろう。妙に納得した。

国際相互理解はまだまだ遠いと感じた事件であった。