雨と牛歩ともらい物

イメージ 1

イメージ 2

ニセコの道の駅、朝4時起き。
すでにもう、うっすらと雨が降り始めているようだ。思ったより早い。
今日はやはり雨模様だな。しかし一日中ここで雨宿りしていても、あまりにヒマすぎる。
全身カッパの上に折り畳み傘をさし、5時には道の駅を出発。

雨も、大方予報どおりに降ってくれるんなら、なんとでもなる。
幸いなことに、この地域は、ニセコから25キロほど進めば蘭越(らんこし)の道の駅。
さらに15キロ行くと、黒松内の道の駅がある。
この程度の距離ならば、雨の中、たとえフル徒歩だとしても蘭越ぐらいにはたどり着けるだろう。

お、しばらく止んでいたと思ったら、また来た。
閉じていた傘を再びさし、休憩がてら、座り込んで待機。
だがこの雨はすぐに止み、俺の休憩スタイルをくっきり保存した。

今日は遠くまでは進まない。
だからこんな日に急いでもしょうがないよな。
で、ここはしばらくユニサイクリングできそうだ、というポイントでも、
そこにSSRができそうな手スリがなければ、乗らなかったりする。
まさに鈍牛。このナマケた感じがたまらない。

その後、にわかに陽がさしはじめ、暑くなってきた。
もうじきあるらしいコンビニで、早くカッパを脱ぎたい。
しかし、目前に停まったクルマから出てくるのは、白髪のおじさんだった。

彼はさっき、どこかで走っていた俺を抜いたそうだ。

「えらくバランスの悪い自転車だなと思って追い抜いたら一輪車で、ビックリしたよ。」

なるほど、そんなもんかもしれない。気持ちはわかる。
彼も昔は自転車であちこち旅をして回ったそうである。
しかし、俺の旅の日本縦断というところよりも、
どこでも寝られる&しばらく風呂に入らなくても問題ない、という点にいたく感心しておられた。
そんな彼は俺に、水が入ったペットボトルを手渡して、ニコヤカに去って行ったのである。
今汲んできたばかりの、羊蹄山の湧き水らしい。

湧き水……。

フライドポテト、トマトと来て、今度は羊蹄山の天然水である。
まったくこんな旅をしてると、道ゆく親切な人から何を貰うかわからん。
次はなんだろう。きっと考えるだけムダだ。

さ、早くコンビニでカッパ脱ごっと。暑い!!