工作精度

久しぶりに一輪車ネタ。

イメージ 1

俺のマウンテユニ(Koxx-one Track Monster)には、実はちょっとした不具合がある。
ホイールの両側にそれぞれついている画像のベアリングが、
しっかり固定されずに左右に1センチほど動いてしまうのだ。
つまり、乗っていると、フレームがホイール上を右に左とズレながら走るハメになる。
これはいかにも乗りにくい。

この症状が気になりだしたのは、去年アイスランドを走っていた途中ぐらいから。
さすがに新車状態はこうではなかったハズなので、やはり何かがオカシイのだ。
どこか壊れているのか。
それとも俺が何かパーツを失くしていたり取り付け方を間違っているのか。
いずれにしても、近くに比較対象がないので確認しようがない。
日本縦断中にKoxxのユニを数台目にする機会があったが、どれも当然ズレたりしなかった。
クランクを外して観察まではしなかったのがちょっぴり悔やまれる。まぁそんなヒマなかったけど。

そんなわけで、俺のマウンテンユニは少し横にズレて乗りにくい。
今まではいろんな応急処置を試しながらここまで来たが、そろそろ本腰を入れて修理するとしよう。

要するに、ベアリングとクランクの間に適当なカラー(スペーサー)をかませればいいのだ。
そうすればもうズレようがない。
問題は、そんな都合のいいカラーをどっから持ってくるか、だ。

何かピッタリサイズの部品が流用できれば話は早いのだが、ホームセンターなどを探しても意外とみつからない。
そうなるともう自分で作るしかない。
しかし、金属を削って正確な平面を出せるような工作機械や技術が俺にはないのが難しいところ。
金属加工がダメならと塩ビ管や耐油ホースなどでも試作してみたが、どれもイマイチだ。
やはりカラーは金属製がしっくりくる。
さてどうするか…。

で、思いついた。
以前使っていたベアリングを破壊して、そのインナー部分をカラーにすればどうか。

イメージ 2

このベアリング。
純正と同じ径で同じ番号なのだが、なぜか横幅のサイズが純正より短く、早々にボツになった。
どっちかっていうと純正のほうがアメリカ製で規格外のサイズなんだと思うが。
とにかくまずはこいつを破壊して、内側だけを取り出すぜ。

イメージ 3

出ました。
これがそのままカラーになれば最高だが、残念ながらちょっと幅が広い。
しょうがないので、部品をバイスで固定してハンドグラインダーで削る。
ここだ、こういう大事なところで工作精度が出せないのがつらい。職人でもないしなぁ。

イメージ 4

でもとりあえずは削れたので、早速装着。
おぉ、なかなかいいぞ。完成か!?

しかし、いざフレームに取り付けてみると、
ベアリングを上下から挟むブラケットにカラーが接触して回転を重くしてしまうことが判明。
どうやらカラーの外周を削って、もう少し半径を縮める必要があるらしい。
またハンドグラインダーの出番か…。

イメージ 5

削りました。
ほらな、工作精度が甘すぎ。
だがこの部分はブラケットに干渉しなければいいだけの話なので、
見た目さえ気にしなければこれでも問題ないハズだ。
そして俺は、見た目はあまり気にしないほうだ。

イメージ 6

よし、上下からブラケットに挟まれても今度はクルクル回るな。
ようやく完成か。
フレームを組み付けて乗ってみると、そこそこイイ感じ。
まだ微かな違和感はあるものの、以前の状態からすればはるかにマシだ。
今回はこのへんで勘弁しといてやる。

それにしても、そもそもなんで横にズレだしたのかね。
なにかこう、空前のトンマな事実が判明しそうな予感がしてならない。