小さな積みの世界
なんというか、バイト内バイトという感じでちょこっと新聞配達を手伝ったりしている。
自転車で配達してた爺さんがチャリごとこけて脚を骨折したそうで、しばらく人手が足りないらしくてね。
チャリでこけて骨折なんて、俺も学生の頃ならダサっ!と思ったついでに口にも出してるところだろうが、
今は皆が止めるのも聞かずチャリに新聞満載で走り出したという爺さんの話が少し胸に迫る。
さて新聞配達とくれば。
プレスカブ50。
一昔前は新聞配達といえばコレだった。
俺が初めて乗ったバイクであり、青春の前半を黄土色に染め上げてくれたマシンでもある。
こいつもいつのまにやら現行落ちですよ。
プレスカブの特徴は、
なんといってもこのアホみたいなデカさのキャリアと前カゴ。
見慣れない人は驚くが、これぐらいないと仕事にならないのだ。
ここでおもむろに、赤い要塞ジャイロXが本領発揮したの図。
せっかくだから一度はこれぐらい載せてみたかった。
うむうむ満足だ。
でも同じような量の荷物がプレスカブならこのとおり、より安定。
ドノーマルでこの積載力は素敵。
相当重いのにちゃんと走るところがもっとエレガント。
50ccなんて流れの速い幹線国道ではほとんど障害物だし、
上位の二輪免許を持っていればまず乗らないカテゴリーでもある。
しかし狭い町中や小さな店では今でも50が積載の主役だ。
いろんな職種の人が毎日いろんなモノを運んでいる。
使えるんだよ50って。
いいなぁ。
人だけではなくモノを運べるオートバイというのが俺は結構好きなんだと思う。
モノを右から左に動かしただけで妙な達成感があるというか。
そこから考えると、
オンラインショッピングがどれだけ発達しても流通業はなくならないってのはちょっとおもしろい。
いつかいよいよ人間がカラダを動かさなくてもよくなれば、もう動物である意味も理由もなくなるのだろうか。
草木の暮らしも慣れれば案外悪くないのかもしれないけど。