あたたかいということ

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初めて北海道に来るまで、
フリースって言葉を知らんかったんよな。

そんな俺にフリースという存在を実物付きで教えてくれた人、村上さんにおよそ8年半ぶりぐらいで会った。

あの頃はバイクで日本一周中で、それは秋のはじめの札幌で、
これからの旅は寒かろうと、
彼は俺に赤くてあったかいフリースをくれたのだった。

初めて聞いたそのフリースという単語はきっと北海道方言に違いないと思いこんでいた日々が、そこそこ懐かしい。
思い出深いというよりは…、
今も着てるからな、そのフリース。
夏冬問わず、年がら年中着ておりますよ。
村上さんに物持ちがいいと褒められたよ。フフフ…。

で。

今日はその村上さんのご厚意により、
札幌にある彼の職場に侵入して、
薪がわりになる建築廃材をいただきに参上してきたよ。

正直、とてもありがたい。
ちょっと備蓄が春までもつか微妙だったところだ。
このブログで薪薪薪としつこく書き連ねていたサイコパワーが札幌までなんとなく届いたに違いないのだ。

実は俺は最初、建築廃材と聞いて小さな木の破片みたいなのを想像してたんだが、
実物はなんとまぁ、立派な角材ばっかりでビビった。
それはモロに薪のカタチをした、殴られると大変痛そうなガッチリとしたツーバイ材(というらしい。勉強したネ)。
なんか燃やすのがもったいない感じだ。
彫刻とかしてみるか。(その後燃やす)

とりあえず俺の純白の4ナンバーミニカ号に積めるだけ積みまくってみたら、
あぁ、タイヤが潰れ気味!重そう!
というのが上の画像。
このギチギチ具合には村上さんも満足そうである。
さすがにこんだけあれば春までいけるやろ…。

大量の薪をいただいた上に、
さらに間違いなく真性中国人の経営と思われる中華料理店にて、
以前から食べたいなぁとほのかに思っていたチンジャオロース定食までごちそうになってしまう。
やはりチンジャオロースは大変おいしいものだ。

今ふと思ったのだが、
俺にごはんを食べさせてくれた人は地球規模で相当数いるような気がしてならないが、
俺が誰かにごちそうなんてイヤ考えるのはよせ!
この問題は考えるにはまだ早い!なんかそんな気がする!
ごちそうさまです!

…えー。

クルマは案の定かなり重くなってタイヤはペチャーンとしていたが、
それでもなおめんどくさがってタイヤに空気を入れることもなく、
それでいてバーストを怖れながら、
雪のぜーんぜんない札幌からのんびり3時間半かけて美瑛に帰還したのだった。

とても有意義なドライブだったが、
やはり俺としてはクルマの長距離運転はバイクより疲れるな。寒くないのはいいんだが。

お、目の前の薪ストーブ愛称マキちゃんが煙を吐きはじめた。
絵に描いたような不完全燃焼。

薪をガンガン燃やしまくるのは簡単なのだが、
やりすぎないように適当に調節するのは少々難しい。
あと煙をなるべく出さずに着火するのもなかなか奥が深い。

そんなわけで、フリースも俺自身も、常になんか煙の匂いがする。

燻製…という言葉が、脳をよぎる。