放談

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状況が変わった。

琵琶湖一周を反時計回りで始めて80キロぐらいの長浜で、雨が雪に変わってビショビショー、なんて前回は書いたが、
そんなものはプロローグに過ぎなかったのだよ。

時速10キロの一輪車が少しずつ北に進めば進むほど、明らかに増えてくる雪!
降るほうも、積もるほうも。

除雪が全然間に合わず、やがて歩道は雪で埋まる。
こうなるとラッセルだ。雪山か!
そうでなければ車道の端をひらべったくなりながら行く。これも怖い!
とにかくもう、いつのまにやら騙されたかのように雪雪雪。
しかも、シャーベットに金メダルを獲らせて燃え尽き症候群にしたようなベシャベシャにからみつく雪。上からとめどなく降るのも微妙にみぞれみたいな雪。気温1度。

なぜ湖北とはいえ琵琶湖畔が雪国に…。
午前中の、風が強いだけで雪なんか想像もしなかったあれはなんだったんだ。
いやー、こんなことになってるとは夢にも思わなかった。情けないことに。
琵琶湖の北部、おそるべし。

何がおそろしいって、雪のおかげでまったく進まないこと。
除雪されずにガッツリ積もったままの歩道なんか一輪車に乗って走れるわけもなく、
最後の5キロぐらいは一輪車を押して、雪をかきわけビショ濡れになりながらひたすら歩いた。
効いたわぁ、これ。
昔、神戸から日本海までなぜか歩いて行った時の苦しみをホンノリと思い出した。カラダが。

それと、この辺の路面には至るところにスプリンクラーがついてる!
冬はここから水を放射しまくり、凍結を防ぐためのものらしい。
北海道じゃ寒すぎてダメだろうが、ここの気温なら有効なんだろうね。
そしてこのスプリンクラー、なぜか俺を狙って撃ってくる!
ただでさえ雪で濡れて寒いのに、こいつのおかげでもうクツとズボンまわりは終わった。
ひょっとしたら、真冬に一輪車でツーリングをする人間もたまにはいるかもしれんなーと、なぜ少しは考えてくれないんだ。

そんなわけでグショグショ、バテバテ。しかも歩き。
こんなミジメなユニサイクリスト見たことないわ。

心身ダブルでヘロヘロになりつつようやく目的地の木ノ本駅に着いたのが21時ぐらいかな。
あまりにも濡れたし疲れたしで、今夜は歩き旅以来のビジネスホテル泊を早くから決意していた。
で、駅前なら1つぐらいはあるだろうと。

…なかった…。

木ノ本、めっちゃ寂しい。
3軒だけあった旅館は正月休みか全部閉店。

このままだとヤバい…。

そんな気がとても強くしたので、そのまま木ノ本から電車に乗り、
4駅ほど戻って長浜に帰ってきた。
ここでようやくビジホは見つかった。駅からちょっと遠いけど。もういい。もはやなんでもいい。

それにしても、雪国まるだしだった木ノ本から4駅南下した長浜、もはや雪ナシ。

なんだそれは!

木ノ本の駅で話しかけてきたオッチャンによると、このへんでこんなに降るのは数年ぶりで珍しいとのこと。

うーむ。なんて時に来てしまったんだ。

まったく、思い付きで動くと本当にロクなことがない。
でも俺はたぶん一生こうして思い付きで動いて、珍妙な目に遭い続けるんだろう。
なんとなくそれはわかる。


そして明日は今回の旅の正念場、賤ヶ岳トンネル越えである。

たぶん、いやきっと、雪、スゴイと思う…。

…お楽しみに!

よし、寝るぞ!
今日の走行は、琵琶湖をスタートしてから110キロ。
途中までは順調だったのに、風・雨・雪で運命変わったなぁ。だいぶ迷走したし。

一輪車で一日100キロ超はやはり疲れるものらしい。
まぁやめたほうがいいな。(理由:悟りを開きそうになる)

じゃあ寝る!とにかく寝る!

おやすみ!!