交錯

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こんなの今はとても売れないな。

でもあの時は千円で売ろうとしてたから、
この鹿児島まで来てやっと、
定価で売れたってことか。
フッ、変なの。
ナカムラさんが意外に喜んでくれたのでよかった。
ちなみにこれ、本日唯一の収入。
そして、九州初の収入。

やがてナカムラさんが去り、
2時頃にはスエヒロ君も家に帰った。

彼はいずれ、誰に言われなくても旅に出るだろう。
そしてまた、俺と会うかもしれない。
もちろん連絡先の交換なんかしなかった。

会う時は会う。

それが、今回の旅でわかった、
人生で大事なことの1つかもしれない。

2人がいなくなって、
俺は再び絵に集中した。
たとえ徹夜になっても、
これだけは仕上げたい。

やはり鹿児島の夜は遅い。

よくわからん男たちと、
強い香りを残す水商売の女、
そして誰かが遠くで奏でるギターの音。
3時を過ぎた今でもまだする。

そして、ふぅ。

どうにかこうにか。
やっと、できたよ。