自信しかない

 

昨日、たまたまテニス仲間とメールをしていて偶然知ったんだが。

テニスの国別対抗戦であるデビスカップという大会があって、そのジュニア版(16歳以下)の決勝が今日、フロリダで開催されるというのだ。

 

しかも、決勝戦はアメリカ対日本!

 

おおっ、日本チームが世界大会の決勝に。

しかし、ただでさえ日本人の少ないフロリダで相手がアメリカともなれば、完全なアウェーになるのは必至だ。ここはがんばって欲しい。

というわけで、わりと近いので応援に行ってきた。

 

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おやおや、チームJAPANがやたら目の前にいるぞ。

こういうのはジュニア大会ならでは。

ジュニア大会なので入場は無料。

コートは俺もプレーしたことのあるクレーコートとおんなじ場所。

観客もアメリカ人ですら実はそんなにはおらず。

国別対抗戦なのに、ジュニアとなると驚くほど庶民的で拍子抜けする。

だがしかし、戦いは非常に熱かった!

 

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3試合勝負のシングルス初戦は、磯村志(こころ)選手が惜しくもこのイケメン片手バックに敗れた。

素人目に見てもこのToby Kodatという選手の片手バックは美しく、今後台頭してくるのかな?と思わせるものがあったよ。

 

それはそうと、このテニスコートはすぐ真上を飛び交う飛行機がうるさすぎる。

サーブの時に爆音で着陸されると調子が狂うのは俺だけではなくこのレベルの選手でも同じなんだな。

よくこんなテニス向きじゃないところに大規模テニス施設を作ったなと毎回感心する。

 

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シングルスの2戦目は、望月慎太郎選手。

彼は今年のウィンブルドン、ジュニアグランドスラムで優勝したとんでもない逸材だ。

まだ16歳とはとても思えない雰囲気を漂わせている…、一方で。

俺はその場にいなくて見ていないのだが、なんと試合直前、ウチの2歳児を見て「かわいいですね」と声をかけてくれたらしいのだ。

しかも、「自信のほどは?」とかなんとか凄いことを尋ねた妻に対して、

 

「自信しかないです」

 

と答えたという。

 

え、カッコいい!16歳にしてこのセリフ!?

俺も一度は言ってみたいし、そのセリフは直に聞きたかった…。

というわけで、うちの家族はその場で望月選手のファンとなったのである。

 

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その望月選手、セリフどおりに7-6、7-5で勝利!

いやーーー強かった!

精度の高いサーブとミスの少ないストローク、多彩な引き出し。そして組み立て。

さすがはジュニアグランドスラムの優勝者だ。

 

白熱したいい試合だったし、彼のマナーもとても良かった。

対戦相手が結構荒い感じで取り乱したり審判に食ってかかったりしていたのに対して、彼は終始冷静で、ボールボーイに丁寧に球を渡してあげたり、相手の際どいサーブを「入ってるよ」と手でサインしてあげたり、自分のミスに笑顔を見せたりとナイスな人柄が垣間見えた。

そんな望月選手にはこれからもどんどん上を目指して伸びて行って欲しいと思う。

 

俺は残念ながらこの2戦目の勝利を見て帰らざるをえなかったが、その後の一勝一敗で迎えた優勝を決めるダブルスでは、末岡選手とまたまた登場の望月選手のペアが相手を倒して見事に優勝。

日本チームがジュニアデビスカップの王座を獲得したのだ。

おめでとう!!

ジュニア大会なので日本でもさほど話題にはならないと思うが、これは相当に大したことだと思う。

 

いやあ、今日は暑くて陽射しも厳しかったが見に行って良かった。

選手も本当に大変だったと思うがよく勝ってくれた。

嬉しい嬉しい。

 

ちなみに後で知ったが望月選手、今大会ではシングルス・ダブルスともに一度も負けなしの全勝という異常な強さで日本チームを優勝に導いたそうだ。

 

そりゃあ言うよな、自信しかない、と。