波と洗礼


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あいかわらずヒマをみつけてはテニスに励んでいる。

テニス仲間もまた増えた。
踊るアビの背後でひっそりキメているのはイタリア人トニー。テニスよりサッカーが得意な左利き。

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しかし、出会いがあれば別れもある。
このコートで激しいサーブ合戦を繰り広げていた相手には、もう連絡することはないだろう。

物静かで温厚だと思っていたその相手、調子が悪くて俺に負けていたある日、突然キレ出してね。
ラケットでフェンスやらネットやらガンガン叩き始めて、あげくにラケットをフリスビーのごとくブン投げた。
あれは怖かったよー、なんといっても軍関係の巨漢だからね。
俺は勝ち負けもあんまり気にせずただ楽しくボールを打ちたいだけなので、楽しくないヤツはパスだ。

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今日初めて打ってきたのは、ネットの向こうにいるジェレミーという兄ちゃん。
コイツはすごかった。

テニスを始めてまだ2か月というのに、サーブ以外はやたら上手い。
ピンポン経験者だからかラケットにボールを当てる感覚が良く、俺の全力サーブがあっさりリターンされた時は田舎に帰ろうかと思った。
今回はスコア的には圧勝だったが、あっという間に抜かれそうな予感がピシピシ。
ちなみにプロのサックス奏者らしい。

で。

今回初めて行ったジェレミーのコート。
彼に言われた通りにコート脇の路肩にクルマを停め、テニスを終えて戻ってきたら。

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誰ぞに当てられていた。
おいおい当て逃げかよー。英語でHit and run って言うんだぜどうでもいいけどな!

さて、こういう時はどうしたもんか…。
実は結構、犯人の目星はついてしまっている。
破損個所には紫か赤の塗料が付着していて、目の前の家には駐車時、赤いクルマが置いてあった。今はない。
それはドラレコと事故発見後に周囲を撮影した写真との比較で確認済み。
たぶん、バックで出す時にグシャッと当てちゃったんだと思うけど、証拠がない。

色々考えたあげく、警察を呼ぶ。
なぜかポリスではなくシェリフが来た。
そのシェリフが言うには、目撃者や証拠がないとどうしようもないと。そりゃそうだよな。
でも一応、頼むと怪しい家に話を聞きには行ってくれた。

しかし案の定、家にいなかったクルマの持ち主が電話でシェリフに語ったいわく、当てた覚えはないと。
うーん、そう言われるとそこで終了だな。
確かに100パーセントそのクルマがやったという証拠はないのだし。

まあ今回は、トラブル対処法と警察の呼び方を勉強するいい機会だったと思おう。
小さなトラブルを経験して大きなトラブルに備える。
ケガ人もいなかったし、クルマもとりあえず走るしな。左前のウインカーがつかないけど。
こうやって少しずつ、異国でのたくましい生存法を学んでいくものなんだろうなー。

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俗に言う、アメリカカタナ。アメリカだけに。

刀と言うよりお餅に見えるのは俺だけか。