素人史上最強の塗膜 プライマリーチャンス!
そうそう、確か先日、黒く塗ったよね。
これね。
これ…。
塗った直後はそれなりにツヤもあって、初めての塗装のわりにはいいように思えたんだ。
しかし翌日改めて見ると、なんとも粗い。仕事が粗い。
具体的に言えば、高校生が塗った原付あたりとなんら遜色がない。
早くも部分的に塗装が剥がれてるしなぁ。やはり塗膜が薄すぎる。
こんなフレームでは長旅なんてとてもできん!
…よし、やり直そう!
そして、こうなったら今度はもう本気でやる。
ククク…ついに俺を本気にさせてしまったようだな。
前回のはプロローグに過ぎなかったのだ!
まずその1、磨きまくって元の地金にもどーす!
元々の塗装を剥がす時とはまるで違い、地金に黒とクリアーを薄く塗っただけの塗膜は、
200番ぐらいのペーパーをかけただけで超あっさり風味に剥がれてしまうのであった。
情けなっ!!
そしてその2、今日はサーフェイサーを塗る!
サーフェイサーってのは本当の色を塗る前の下地塗装ね。プライマーとも言う。
やはりこのサーフェイサーを塗っておかないと強い塗装は得られない。
エラそうに言っといて、使うのはこれが初めてである。お約束の液ダレもちゃんとやっといた。
実は職場の同僚にたまたま塗装名人がいて、今回は色々とアドバイスをもらっている。
そんな彼の指示通りに、大きくもない一輪車のフレームにサーフェイサーを1缶全部使うことに。
やはりちゃんとした塗装には手間もヒマも金もかかるようだな!
しかし全てはあらゆる苛酷な環境に耐えうる、ついでにツヤツヤでテラテラな塗装を手に入れるためだ!
はいできた。サーフェイサー1本まるごと下地塗装完了。
休憩時間ごとにちょこっとずつを繰り返し、半日で相当塗り重ねたな。
もうこれだけでも、先日のウスウス高校生ブラックよりもかなり厚い塗装になっているハズだ。
さすがに今回は気合いが違うぜ!
はやる気持ちを抑え、今日は下地塗装だけに1日を費やした。
明日からはようやくベース色の塗装に取りかかれることだろう。
果たして俺は本当に、ツヤツヤのテラテラを手に入れられるのか!?
挑戦はまだ始まったばかりだ!
-- 第1部 完 --