7月4日 ハバナで安らぎたい…

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サンタクララ以降はふたたび眠っていたらしく、起きたらもう6時だった。
あらー家がたくさん見えるぞ。
やっと着いたようだな、ハバナ!
 
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到着は6時55分。なんと予定より10分も早い!
遅れて当然と思っていたのでこれは意外だ。
 
チケットも持たずに乗り込むハメになったこのバスで、ちゃんとハバナまで戻って来られたことに呆然とする。
ところで運転手に直で払ったあの金って、やっぱり彼のポケットマネーになるんだろうか。
無事に着いた今となってはどうでもいいけどな!
 
フラフラとした足取りでひとまずヴィアスールのバスターミナルを出る。
眠いというかしんどいというか、とりあえず気持ち悪い。
そしてここは一体どこなんだ…。
目の前に動物園があるから、ハバナのまんなかあたりだろうか。
とっととカサを見つけて休みたいところだが、宿にチェックインするには時間が早すぎる。
えーと、ここからだと革命広場が近いといえば近いようだな。
ちょっと寄ってみようか。
 
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あぁ、ひさしぶりのハバナ。
高いビル、多いクルマ。さすがは首都ですなー。
 
太陽が出て気温も上がってきた。
朝とはいえ、さすがに外でフリースはやり過ぎである。
さっきまで車内で寒かったのに今度は暑い。
人間って大変。
 
そこから小一時間も歩けば、そろそろ見えてきたぞ。
アレが。
 
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ゲバラいたよー。
そう、ここが革命広場。
そしてゲバラ顔がくっついてるこの建物は内務省だ。
 
ここはキューバに来たことをわかりやすく表現できる貴重なポイントだけに、結構しつこく写真を撮りまくる。
そのうちどうしてもユニサイクルに乗っているところも撮っておきたくなり、折れたフレームでムリヤリ乗車。
もはや片持ちフレーム状態なのでグニャグニャするけど今だけがんばってくれ!
キューバで一輪車に乗るのはきっとこれが最後だ。
思う存分撮影して満足した直後、広場を見張っていた若い兵士が近寄ってきて、
 
「ここで乗っちゃダメだよ!」
 
と注意される。
え、革命広場って一輪車禁止なの!?
でも彼は笑っているので、きっと俺が撮り終わるのをさりげなく見守っていてくれたのだろう。
意外にも優しい兵隊さんである。
 
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お義理でカミーロも撮っておくか。
こっちは情報通信省だとさ。
言われてみればあのデカいアンテナが、情報通信省!!って感じもしないでもない。
 
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あとはホセ・マルティ記念博物館ってのを撮って革命広場の観光任務終了。
画像がちょっと歪んでるけど実物はまっすぐだ。高さ109メートルもあって高い。そして目立つ。
今は博物館だが、昔は共産党のオフィスだったらしいぞ。
こんな建物でマトモな仕事ができたのかと考えると不思議でしょうがない。
 
ハバナに戻ってきたらそのうち行ってみようと思っていた革命広場観光がいきなり終わってしまった。
あとはカサを適当に探して、とにかく寝るのみ!
大通りを歩いて海に向かってみればカサはいくらでもあるに違いない。
別のナントカ省みたいな建物の前を歩いていたら、警備していた女兵士にここはダメだと叱られる。
入口の前を通過していただけなんだけどな。何か重要な施設なんだろうか。
うーむ。
こんなところがほんのりと社会主義国。
 
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おや、海に出てしまった。
高台にある革命広場から大通りを下って来たが、マトモなカサ・パルティクラルを見つけられなかったのだ。
 
カサならなんでもいいと思う反面、できれば少しは選びたいもの。
しかしここまで見つからないとは。ひょっとして俺の探し方が悪いのか。
これまでの街なら、カサ・パルティクラルは歴史的で綺麗めな個人宅が並んでいるエリアに集中していた。
でもハバナはヤケに広いからなぁ。
どういったところにカサがあるのかまだよくわからない。
 
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リッパなホテルならあるんだけどな。
このあたりはベダード地区といって、いわゆる新市街。
観光の中心は旧市街なので、カサも旧市街に行けばあるかもしれない。
ちなみに俺がキューバに来た初日にタクシーで連れて行かれたのも旧市街だ。
 
というわけで、なんとなく懐かしの旧市街方面へと向かいつつ歩く。
あー寝不足だ。しんどい。
街はだだっぴろく家はたくさんあるが、肝心のカサ・パルティクラルがない。
たまーにそれらしいのがあっても、ヤバそうとか汚そうとかで俺でも入る気にならないものが数軒。
それにしても、さすが首都というべきか。
地図を片手に一輪車を押して歩く俺に対して、乗って見せろ的なことを言ってきたアホはたった一人だ。
皆さまからの熱い視線はビシビシと感じるので内心は乗れよ!と思っているのだろうが、
それを口に出すと出さないとでは大違いである。
 
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散々迷歩し、もはやどこを歩いてるやらわからなくなった頃、おもむろにカサを発見。
なかなか小綺麗な一軒家だ。
ここならいい。安ければもっといい。
庭に女性がいたので声をかけると、なんとも当たりの柔らかいムード。
これは当たりかも!?
気持ちよく中に通されると、今度は若夫婦が英語で対応してくれる。
実に気さく。
しかも一泊25CUC。ハバナではたぶん安い方。
おお、当たりだあ!!
 
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当たりなので、ここで2泊することに決定。
俺の好きな天井ファンがあるのもポイント高い。
 
奥さんのサンドラが部屋へと案内してくれる際、
 
「大きい部屋と小さい部屋の2つがあるんだけどどちらがいい?」
 
そう聞いてきた。
まるでツヅラのような話だが、小さい方が気に入ったからとこちらを選ぶ。
大きい方はベッドの上に洗濯物が山積みになっていて、
片付けるのも大変だろうと思ってこちらにしたのはここだけの話だ。
 
ウェルカムコーヒーを出してくれるのも嬉しい。
こういうちょっとしたサービスって凄く印象に影響するよな。
しかも、カップの大きさとコーヒーの量が、通常なみ!キューバ初!
驚いてサンドラに尋ねたら、
 
「旅行者はこっちが好きだから。」
 
とのこと。わかっていらっしゃる。
 
「キューバでは、甘めのコーヒーをたくさん作って、小さいカップで1日に何度も飲むのが習慣なのよ。
 ウチのアルベルトおじいさんなんか異常なぐらいコーヒーを飲むジャンキーなんだから。」
 
サンドラはそういって笑っている。
なるほど納得だ。
しかしキューバ人よ、世界には上には上がいるんだよ。
アイスランド人なんか1日中朝から晩まで普通のカップでコーヒーを飲みまくるんだぜ。
コーヒージャンキーと聞けばあの怒涛のコーヒー攻撃をどうしても思い出さずにはいられない。
俺もさすがにあれにはついていけなかった。
 
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さよさよと涼しい風が舞い降りてくる天井のファンの小部屋で、ようやくの休息。
あああああ。落ち着くー。
 
よかった。いい宿をみつけられたようだ。
予定のあまりないハバナ滞在だが、ひとまず幸先のいいスタートを切れたかな。
まずは体調と体力を回復させて、本格的な活動はそれからだ。