かめるよろこび
今年の正月ぐらいから細く長くダラダラダラダラと通っていた歯医者の治療がようやく終わり、
噛める喜びを文字通り噛みしめていたら別の銀歯が取れた。
なんやねんそれ!!
そんな事情で今日は休みを取ってまた旭川の歯医者へ。
歯医者もやっと治療が終わったばかりの俺が数日後にまた現れるとはよもや思わなかっただろう。
朝イチの予約で滞りなく銀歯を再接着し、今度こそ全部の歯でしっかりと噛める喜びを取り戻した。
で、せっかくだからなかなか来られない旭川で買い物でもして一日過ごそうかなーと思ったのだが、
いかんせん、今日は天気が良い。良すぎる。
こりゃ買い物なんかでツブすのは惜しいなと思い直し、
ライダーハウス蜂の宿のマスターを誘って林道へと繰り出すことにする。
彼は最近、念願の250ccのオフロードバイクと待望のオフロードブーツを手に入れ、
がぜんオフロード熱が燃え上がっている様子なのだ。
よしよし、そういうことならそのニューブーツの慣らしも兼ねて、近くの林道に行きましょうか。
望岳台のあたりまで上がってくると、もう紅葉がはじまっている。
麓はまだそれほどでもないのに、山の秋は早いなぁ。
平日にもかかわらず、写真を撮りに来た人もたくさんいる。
紅葉の盛りはもう数日後かもしれないが、これだけ快晴だと今日は撮影するには大当たりってところだろう。
紫外線が強いらしくて顔がヒリヒリと痛いぐらいだ。
さて、お待ちかねのダートに入ろうか。
マスターが地図で目星をつけておいた林道を求めて、いくつか脇道を出入りしながら探索してみる。
それにしても今日の空は美しい。
林道ツーリングには最高のコンディションだろう。
彼とXLR250の相性もいいようだし、これならフラットダートは問題なさそうだな。
えーと。
目当ての林道は5キロに渡るそこそこ長いダートだったのだが、
これがまた整備の行き届いたフラットダートで乗用車でもなんとか走れる程度のものだった。
うーむ。
マスターはせっかく250ccのフルサイズオフ車を手に入れ、さらに新品ブーツまで買ってしまったわけだ。
そんな人物を、こんな爽やかで、フレッシュで、ハートキャッチな林道を走っただけで帰してよいものか。
ここはやはり、XLR250で良かった!オフロードブーツを買っておいて本当に良かった!!
…と心から感じ入るぐらいの体験をさせてあげなくてはいけないのではないだろうか。
そう思った俺は、このまま麓に下るという予定を変更して、彼を某所へとエスコートするのであった。
はい、楽しいガレ場ですよー。
このルート、何年か前に走ったことがあるんだよな。
ハスラー50やオン寄りタイヤのXLRでこの坂を上るのはちょっとシンドイかもしれないが、
下るだけなら大丈夫だろ、ということで連行してきた。
彼は初めてのガレアタックにもかかわらず、しっかりと付いてきてくれて将来有望。
とりあえず動画も撮ったので本来はまた適当に編集してアップしているところなのだが。
今回はなぁ。
彼に根こそぎ持っていかれたんだよ。おいしいところを全部。
そこまでされたら俺の出番などない、ということで、動画の料理は彼に丸投げした。
ごめん、笑いが止まらない。
あぁ。
いいことをした後は気分が清々しいよ。