対シニア英会話力の理論と実践


シニアセンター通いが続いている。

週に3回の英語、2回のスペイン語、ついでにPCクラスのボランティアコーチもやっているので、平日はほとんどシニアセンターでシニアに囲まれるという異例の事態だ。
このままでは俺までシニアになってしまう!

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ところで、英語のクラスで何をやっているかというと、いつも大体こんな感じだ。
子ども用の教育絵本。
発音の基礎のベースのそのまた基本だよねー。
しかしこれが、極めて役に立つ。
なぜなら、英語の発音は日本語とかなり違うからだ。

そのことは、特にこっちに来てから痛感している。
たとえば、一番よく使う Hello からして、実はキチンと発音するにはコツがいる。
ついでに言うと、Bird や Farmer なんて日本語的発音では致命的に通じないので、もしその辺にアメリカ人がいたらぜひ試してみて欲しい。

そんなの外国語だから当然だろう、といえば、そうとも言えない。
同じく学習中であるスペイン語の発音は日本語と非常によく似ているからだ。
スペイン語はたとえ意味がわからなくてもカタカナとして聞き取れるし、すぐにコピーすらできる。
つまり、日本語と英語はたまたま発音の隔たりが大きいという不幸な関係なのだ。

英語クラスの生徒は大半が中南米から来たスパニッシュ系の人々なので、やはり日本人の俺と同じように英語の発音には苦労している。
訛りが取れない人はいつまでたっても YESを ジェス と発音してしまう状態。
もし世界の公用語がスペイン語だったら、お互いもうちょっとラクだったろうにねぇ。

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英語とスペイン語の先生、ブラッドリー女史も中米ホンジュラスから来た人だが、苦節50年のアメリカ生活と教師人生のおかげで英語、スペイン語は完璧。
ついでにドイツ語とイタリア語も喋れて、夢はフランス語をマスターすることだそうだ。
ちなみに最近の俺は生徒と言うよりアシスタントとして認識されており、雑用を手伝ったお礼にときどき昼飯をおごってくれたりする。
もうじき80歳なのにマクドなんか食って大丈夫か。

さて、肝心の俺の英語力はと言えば。
子ども用の絵本で楽しく勉強していることからもわかるように、大したものではない。
少しは会話できるつもりでいるが、英語ネイティブが言っていることはパッと理解できない。
ドラマや映画も字幕なしでは何を言っているやらあまりわからない。
英語も日本語と同じく、出身地や世代によって話す言葉が違うので、時には非常に聞き取りにくい場合があるのだ。

先日、PCクラスのミーティングに来ていたリーダー格らしき男などは、その最たるものだった。
パソコンが並ぶPCルームでの会合において、なぜかその男だけ、テンガロンハットを被っていた。
しかも何を言っているやらかなり意味不明。
Windows10の導入を主張していることだけはなんとかわかったが…。

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残念ながら写真がないので思い出して描いてみた。
マジでこんな人だった。こんなのがPCクラスにいたらおかしいだろ。
ブラッドリー女史いわく、

「彼はオーストラリア人だから訛りが強いのよ。」

とのこと。なるほど、これが有名なオーストラリア訛りか。
オーストラリア人って本当に、 Monday のことを マンダイ って発音するんだな。

「ああ、だからあの人、クロコダイルダンディーみたいなんですね。」

そう言ったらちょっとウケていた。
そんなダンディー氏、ミーティング後にちょっと喋ったら気さくなナイスガイだった。
ゆっくり話してくれたらわからなくもないが、速いと聞き取れない。
それが方言ならなおさらだ。

このように、日本人が英語でつまづくのは、ほとんどが発音の問題だという気がする。
発音がわからないことには聞けないし、聞けないと自信を持って話せない。
文法については、中学高校と6年間やってきた分でしっかり通用する。
英語クラスでも文法の知識が少ない南米や中国の人々が苦労しているので、最初から基本文法をマスターしている点で日本人はやはり有利だ。
あとは音を絡めたボキャブラリーを増やしていくだけで、だんだん自然に聞き取れる範囲も増えていくように思う。

英語教室に通い始めて、気がつけば半年近くたつ。
いつの間にかベネズエラ人やヨルダン人、中国人と言った、まったく違うバックグラウンドを持った人々と英語であれこれ雑談しているのはなんだか不思議な縁ではある。

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先日プエルトリコ人ルーシー(上の人)の眉毛の描き忘れをうっかり指摘してしまって以来、彼女から極悪人扱いされているのも楽しいと言えば楽しい。
そのうち、主にこのルーシーをサンドバックがわりにして練習しているスペイン語の話でもしてみよう。

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プリウスにしては何か違うなと思ったらシボレー・ボルトだった。
そして、

「あれ、ボルトってハイブリッドだっけ?電気自動車だっけ?」

と考えたところ、

「あ、電気だからボルト(VOLT)か!」

と、今さらながら気がついたのだった。
なるほどなー。
そりゃ電気自動車を開発して名前を考える際、ボルト、アンペア、オームのどれかから選べと言われたら、大抵の人はボルトを選ぶだろうな。

そう考えたところ、ほぼ同じクルマの欧州仕様はその名を「アンペラ」と言うそうだ。
もう使われてた…。
じゃあ残るはオームだけだな…と考えてググってみたら、

新しいEV ― 高性能電気自動車 ―
(出版社・オーム社)

という本がすでにあるらしく、なんだかややこしい気持ちになってしまった。

まぁ、だから何って言われても困るんだけどな。

ほなまた。