コットンち


日本は今ごろゴールデンウィークなのだろうが、アメリカにそんな連休はない。
意外とまとまった休みがない国、アメリカ。

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この週末は、知り合い夫婦が旅行に行くというので泊まり込みで犬の世話を頼まれていた。
去年もやったことがあるので勝手はわかる。
家に着くとおや、もうコットンちゃんが待っているぞ。

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この子は何犬だか知らないが、とにかくコットンちゃんメス10歳ぐらい。
ひさしぶりに会ったのにちゃんと俺の匂いを覚えてくれていたようで、少々はしゃぎ気味。
コットンの世話は楽しいから頼まれると断れないんだよな。

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コットンお散歩中。
日頃はアパート暮らしなので、こうしてたまに一軒家に滞在して近所のコミュニティを徘徊するのは新鮮ではある。

アメリカの郊外というのは日本のようにどこまでもビッシリと家が並んでいるわけではなく、数十軒単位のコミュニティと呼ばれる小規模の住宅地ごとに分かれて家が集まっている。
コミュニティは大抵が広い道に面した袋小路になっていて、日本のように住宅地から住宅地へと自由に移動することはできない。
だからこうやってコミュニティの中をヨソ者が犬を連れて歩いてると何か言われそうでちょっと緊張するんだよな。
ちなみに高級なところだとコミュニティの出入り口にゲートがあったり管理人がいたりする。
安全を金で買うというシステムが徹底しているなーと思うよ。

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散歩から帰って来ても庭遊びを所望するコットンちゃん。

アメリカの一軒家ではこのぐらいの庭があるのはごく普通。
フロリダの夏は暑くてあっという間に草が生えるため、さぞかし維持が大変だろう。
そんな草刈りは無数にある草刈り業者に頼む人がほとんどで、自分で刈る人は少数派のように思う。
まぁ自分で刈ると言っても日本のような肩掛け式の草刈機を使っている人はほぼいない。
あれね。デカくて乗るヤツね。

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運動した後は暑いのか、プールにザブンしてしまうコットンちゃん。

制止しようとする俺の腕をスリ抜けてはレッツダイブ。
拭くのが大変なので出来ればそう気軽に飛び込んでいただきたくはないのだが、元気でかわいいから良しとする。
しかし、泳ぎながらプールの水をガブガブ飲んでしまうのは困る。
もはやプールの水を飲むことで推進力を得ているような勢いだ。
大丈夫なのか。気になる。

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ところで、この画像にはアメリカの一軒家における三種の神器が写っているのだが、わかるだろうか。

そう。
芝生、プール、そしてバーベキューコンロである。

どういうわけだがアメリカ人にとってこれらは絶対に欠かせないモノらしい。
個人的には芝生なんて草刈りが大変だから必要ないし、
プールなんてそうそう入らない上に掃除やメンテナンスが大変だから無いほうがいいし、
さらに外で肉を焼いて食べたいという欲求がまず湧かないのでバーベキューマシンも不要だ。

なんだか前にも同じことを書いたような気もするが、主張が首尾一貫していて良いということにしておく。
とにかく、幼少期に培われた価値観の差というのはおそろしいものである。

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いつもはわりと控えめなのに、朝6時半と午後5時が近づくと猛烈にアピールしてくるコットン。
よくそこまで正確に時間を把握できるよな。
わかってる、わかってるよー。

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ごはんの時間である。
真剣に食べている様子は見ていてとてもかわいい。
しかし彼女の尻尾は非常にたくましいので喜びのあまりブンブン振り回している時に当たると痛い。

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この家にいると定期的にルンバに轢かれる。
なかなか強引に迫って来るくせに、よくどこかでコードに絡まって悲鳴を上げている。

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ルンバの業務内容は99.7%ぐらいがこの方の抜け毛を集めることであるらしい。
のっぺりした平屋のフローリング家屋だから、ルンバが一番活躍できる環境かもしれない。
どういうわけだか床の水平がところどころちゃんと出てないんだけどな。
大丈夫かアメリカの大工は。

造りかけの家をあちこちで見ていると、ツーバイフォーというのか、どこもわりとパパパッとプラモみたいにあっさり建てている。
素人の意見だがお世辞にも頑丈そうには見えない。
フロリダだからきっと地震や大雪を想定した造りはしていないだろうし、ハリケーンやトルネードが来たらどうせどんな家でもブッ潰れるのだから誰も気にしていないのだと思われる。

ちなみにアメリカでは、中古車と同じく中古住宅もアホみたいに高い。
築50年ぐらいの平屋でも平気で何千万とか値段をつけている。
高く買ってもまた高く売れるのだからいいという発想らしいのだが、着実に劣化していくものを高値で買って高値で売るということを繰り返していると、いずれ最後のクジを引いた人が一番損をするに違いない。

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盛大にかまってあげるとなぜか手で顔をかくクセがあるコットンちゃん。
ネットで調べてみたら犬の嬉しいサインの1つらしいのだが本当だろうか。

まぁとにかく、今回もドッグシッターは無事に終わった。
数日一軒家気分も味わえたが、別に俺はやっぱりアパートでいいなぁと思ったよ。
コットンにはまた会いたいけどな。