使用者以外意味のない話に気をつけろ


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ウチには一応、ダイソンがあるのだが。

DC47というちょっと前のモデルで、日本のダイソンサイトにはDC46と48しかないからたぶんアメリカ専用モデル。
とはいえ中身は大体同じだろう。

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この手のダイソンのノズルには、大別してタービンヘッドとモーターヘッドの2種類がある。
こいつはタービンヘッド。
中のブラシをモーターで回すのがモーターヘッドで、タービンヘッドはというと、吸引している風を使って回す。

で。
そのタービンブラシが掃除中にしょっちゅう止まるようになってしまった。
約2年前の新品状態を俺は知らないのだが、その頃はカーペット上でヘッドを停止させてもブラシの回転は止まらなかったらしいので、やはり今のすぐ止まる状態は異常だ。

ネットで調べると、これはタービンヘッドによくあるトラブルのようで、大体は分解清掃か新品の注文で解決している。
俺も何度か少しバラしては油を差したりはしてみたのだが、悲しいかなロクな工具がない今の生活では星型ボルトすら外せず、これでは全バラやブラシのベアリング交換なんてほとんど黒魔術の世界だ。
聞けばまだ保証期間中ということなので、この際だから新品のヘッドを無料で送ってもらうことにした。
このヘッド、買えば10000円ぐらいするらしい。
本体もバカ高いが部品もいい値段するよなダイソン…。

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はい、今日届いた新品(左)と旧品の比較。
見た目はほとんど変わらない。
新品のブラシはさぞかし軽ーく回るのだろうと思っていたが、期待に反して回転の重さは旧品とさほど変わらない。
え、こんなんで大丈夫か!?と一瞬焦ったものの、使ってみたら違いは歴然。

ブラシが全然止まらない!!

感動である。これでようやくマトモな掃除ができる。
今まで10秒に一回ブラシが止まる度にトリガーを引いてガチャガチャやっていたあのムダな日々を返せ。

そこで気になってくるのは、この見た目がほぼ同じである2つのヘッドの一体何が違うのかということだ。
どうせ旧品はもう使わないだろうから、必要ならバラして検証してやろう。

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しばらく眺めまわして、ふと気づいたのがコレ。
タービンヘッドを回す風を送り込むためとおぼしき吸入口だ。

左の新品に対して右はだいぶ汚れているように見える。
そこで、このフィルター状の部分を水を使ってガンガン洗ってみた。
適当に乾かして装着してみると、あ、止まらない。やたら元気よく吸うようになった。

え、ひょっとしてこのせい!?

ちなみにこのパーツは簡単に分解できないし、オンラインマニュアルにもここを清掃しろという指示はなかったと思う。
本体にある2種類のフィルターやブラシそのものは時々キレイにしろと書いてあるのでもちろん清掃してあるが、ここに関しては完全にノーマークであった。
いやー、なんということか、バラす前に問題が解決してしまったようだ。
それでもやっぱり新品のほうが吸いが強いっぽいし、まあいいということにしておく。


ちなみに巷で大人気のダイソン掃除機だが、このモデルに限定して言えば、俺はあまり好きではない。
オンオフのスイッチは本体にしかないし、取り回しが悪いとすぐコケるし、ついでにノズルとホースの造りが右利き用だ(これはしょうがないか)。
吸引力の強さやゴミの捨てやすさ、あと見た目がカッコイイのは素晴らしいのだが、ここをもうちょっと工夫すれば人間が使いやすくなる…という気配りが足りない感じがする。

ここでふと思うのは、低迷している日本の家電メーカーは、そういう気配りの部分で差別化をはかれないかということだ。
なんといっても、欧米の電化製品って本当ーーーーーに大味な造りのモノばっかりだからな。
そして、差別化した造ったモノを、ちゃんとアピールして売り込んでいって欲しいのだ。

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たとえばコレ。
アメリカの電気のスイッチなんて、いまだにどこに行ってもこのタイプが主流だからな。
こんな安土桃山時代からあるようなスイッチはあの最近の、そっと触るだけのヤツでとっとと駆逐してしまえばいいと思うよ。

家電以外でも、日本製品の使い勝手の良さは、外国にいると一層よくわかる。
これまでみたいな性能や小型化だけでなく、使いやすさというのは重要なアピールポイントになるはずだ。
日本では当たり前すぎて気づきにくい、こういう繊細な部分を押し出せば、また別の境地が開けるんじゃないかと思うんだがなぁ。

とりあえず、主夫が豪快に振り回しても絶対にコケない掃除機をどこか作ってくれ。