赤子のマネができない


ふと思い立って、寝ている赤ちゃんの隣でその姿勢をマネしてみた。

これができない。

自分の身体がとてつもなく固いのだ。

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たとえばこういうポーズ。
赤ちゃんが寝ている時に自然にしているポーズだが、これを自分ができるか?と言えば、ハッキリ言ってキツい。

まず肩。
肩甲骨が床にベッタリくっついて少しも浮いていない。
自分でやればわかると思うが、睡眠というリラックスした状態で取りたい姿勢ではまったくない。
肩甲骨が完全に緩んでいてはじめてこんな寝方ができるのだと思う。

次に股関節。
一目瞭然だが、普通こんな状態では寝られない。
赤子の脚がまだ短いとはいえ、相当な股関節の柔軟性がないとこのポーズで熟睡することは不可能だろう。

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これなどは、ただ寝ているだけのように見えて、実は肩甲骨がとてつもなく後ろに回転している。

ムリ。俺にはムリ。
ゴリゴリ言うからムリ。

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別の赤ちゃん特有の姿勢として、こういう両脚を巻き込むように挙げるというのもある。

が、これまた自分でやってみるとかなりしんどい。
挙げるだけならやれないこともないが、この状態でリラックスしてさらにお尻ごともっと挙げられるのが赤子だ。

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つい最近までお腹の中で丸マリになっていたこの子には楽勝なのだろう。
しかし、ガチガチに固まった俺の股関節と背骨は、こんな風にしなやかには曲がらない。

一人でなんにもできない赤ちゃんに対してなんでもできると思っていた大人が敗北を感じる瞬間である。
俺の身体はいつからこんなに固まってしまっていたのか…。
思えば中学の頃にはすでに動きが固いと言われていたし、前屈で床に掌がついた記憶など一度もない。
あれ、じゃあ生まれつき?それじゃしょうがないよねーえへへ。

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普通に考えてどう見ても苦しそうな体勢であってもあっさり寝てしまうというのも特殊能力だ。

この子は今3か月で首がすわりかけている途中。おそらく人生で一番やわらかい時期なのだろう。
首がすわり、立ち上がる頃には、まだ赤ちゃんとは言え少しずつ身体の硬化がはじまってくるハズだ。
そう考えると、身体の硬化というのは途中までは正しく「健全な成長」なんだよな。
人生のどこか、おそらく10代後半ぐらいから、身体の硬化が老化の兆候として表れてくるんだ。

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さてこれは、最近のテニス動画GIF。
俺がよそ見をした隙に打ってきた無慈悲なインド人に対して辛うじて一矢報いている様子である。

ところが。
赤ちゃんの柔らかさを見た後だと、このオレンジ野郎の身体がとてつもなく固まっていることがわかる。
特に肩甲骨と背骨の硬直具合がひどい。
肩は突っ張ったまま動かず、背骨は猫背で後ろにほとんど曲がっていない。
まるでメカゴジラである。
特撮かよ。
以前から自分で動画を撮って見てはいたが、実際ここまで固まっているとは気づかなかった。
赤子のおかげで自分がいかに錆び付いているかに気づかされたわけだ。

もちろん、このままでいいとは思えない。
例えばテニスのパフォーマンスや、それ以前に健康的な生活を送る上でも、関節の動きはしなやかなほうがいいに決まっている。
じゃあどうすれば関節を柔らかくできるのか?
ストレッチか?ヨガか?いやそれとも別の何かか?

そういうのを考えるのが楽しいんだよな。
手がかりを少し掴んだ気がしているので、これからじっくりと研究していくつもりだ。
何かひらめいたらまた発表しよう。

ほなまた。